フォーラム_Forum2022

実施報告 アニメーテッドラーニング フォーラム 2022 実践報告と意見交換 ≪教育や社会活動で、学びとアニメ表現をつなぐ、広める≫

実施概要

  • 日 時:2023年3月21日(祝・火) 17:00-20:00(日本時間)
  • 場 所:Zoom
  • 参加者:15名
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フォーラムの内容

17:00オリエンテーション、アイスブレイク(自己紹介アクティビティ
17:35活動報告 アニメーテッドラーニングらぼ(ALLjp)-アニメーテッドラーニングの課外ワークショップモデル
17:45共同研究者 荒井知恵(のんき)氏-2021、2022年度 オンライン高校生WSの所感と持続させるための問題提起
18:00実践報告 ブランド那由多(なゆた)氏-スイスとドイツでの日本語指導
18:20実践報告 遠藤真理(えんまり)氏-高校生と日本語学習者ワークショップに参加したフランスの大学生の反響
OT氏-高校生と日本語学習者ワークショップに参加した中国の高校生の反響
18:40実践報告 Aya Kamura Mirto(あやぽん)氏-英国のバイリンガルグループ「おひさまあはは」での日本語指導
19:00実践報告 よっしー氏-日本の特別支援教育でのアニメ制作
<休憩>
19:40共同研究者 昼間行雄(ひる)氏の提案-アニメ制作を教育等に取り入れる目的と手段
20:00みやせん氏のコメント-表現するということが表現を育てる
20:10意見交換

アイスブレイク 自己紹介

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  • アニメーテッドラーニング(以下、AL)も少しずつ進展。実践している人、また別の形でアニメーションを取り入れている方々との情報交換、意見交換の場を今後は増やしていきたいと思っている。
  • この場を色々なものを出し合う場、出会う場にしたい。
  • なゆたさんからいただいた言葉がヒントになった。そういう場を増やしながら、仲間を増やしていきたい。
  • 今日発表しない方も、これからどんどん実践報告や計画をシェアしていく機会をつくろうと考えている。
  • みやせん(日本)
    • 弘前大学。「みやせん」と呼んでください。
    • 先日、ベルリン、イギリスに行き、UK先生、なゆた先生はおひさしぶり。あやぽんさんのところも行った。
    • ALはやっていないが、小学生、中学生と毎年夏にラジオ劇団を実施して脚本を作り子どもたちが演じる、ということをしている。
    • アニメファンが多く、皆、台詞を読むのがうまい。学校で普段出せない表現力が出せる。可能性がある。
  • なゆた(スイス)-実践報告者
    • スイスで主に社会人のクラスで教えている。ベルリンのオンラインクラスも一つ担当。「なゆた」と呼んでください。
    • ALは研修会等に関わり、時々クラスで実践している。
  • HK(日本)
    • 千葉在住。
    • ALを授業に取り入れることは考えてはいるがまだ実現できていない。
    • 引き出しを色々持っておくことはいいな、と思っている。直接その手法を使わなくてもその発想が役立つ。
    • 留学生はアニメファンが多い。何か学習に反映できるものがあると思っている。
  • UK(ドイツ)
    • ベルリンはベア(熊)・リンなので「くみくま」。
    • ベルリンで成人向け日本講座を担当している。
    • 今までAL実現の場がなかったが、今年初めて中高生クラスで少しだけやってみた。
    • 「春が来た」という歌で習字を書いたり、絵を描いたり。
    • 皆楽しんでやっているが、ALの技をもっと磨きたいと思っている。どんなふうに発展させるか、今日は知恵をもらおうと思って参加した。
  • OT(中国)
    • 「王さん」と呼んでください。北京の外国語大学付属中学校で日本語を教えている。
    • アニメ制作の経験はないが先日の「高校生と日本語学習者ワークショップに生徒が参加した。
    • 学生たちが身近な水のことを紹介し合い、オノマトペやアニメ制作を勉強して、水を守ろうと呼びかけていた。
    • 学生たちの貴重な体験となった。
    • このフォーラムに参加して私もたくさん勉強して授業に活かしていきたい。
  • 荒井知恵(のんき)
    • 「のんきさん」と呼んでください。
    • 元々はアニメーター。今は文化学園大学でアニメーションはじめ、主に3年生4年生の指導をしているが、こちらが教えられることが多い。
    • ひとさんとは長いお付き合いで、昼間先生と共にAL共同研究をしている。
    • ALに興味ある先生方がどう始めるかの教材を作ったりプログラムを一緒に考えたりしている。
  • SM(日本)
    • 東京でオノマトペの授業をもっている。そこでアニメを使えそう。
    • アクティビティの授業ももっているので単発で何かできないかと思っている。
    • 難民は識字率が低いが絵は描けるので、そう言う人たちに使えれば学習意欲が湧くのではないかと思うが、まだアイデアだけの段階。
  • あやぽん(英国)-実践報告者
    • 英国在住。後ほど実践報告をします。「あやぽん」と呼んでください。
  • 昼間行雄(ひる)
    • ALでは文化学園大学の文化住環境学研究所で共同研究をしている。
    • 今まで何度か指導者向け講座も実施。
    • 今日のフォーラムでは後半に問題提起というか、最近ALで考えていることと学生の指導と多く結びつくところがあるのでそのような話をする。
  • 途中から参加された方々
  • KM(日本)
  • えんまり(フランス)-実践報告者
  • よっしー(日本)-実践報告者

アイスブレイク アクティビティ

フォーラム2022_Slide_Forum2022_ALLjp_Page5
  • ひるさん講習の事例は「新・オバケのQ太郎」。
  • 一枚の絵に大変な情報量が入っている。
  • 時間、場所、人間関係等、アニメーションで5Wを紹介するときの要素。
  • 伝えたいことをどう伝えていくか。
  • http://alljp.org/report-cshirusanv2>>

フォーラム2022_Slide_Forum2022_ALLjp_Page6

  • このポスターから、なにが読み取れますか?
  • ほかの人と同じことを言うのはダメです。
  • のんき
    • 左の人が頭にヘアバンドをしている。寒いのかも知れない。
  • なゆた
    • おじいさんかおばあさんかわからないが、ヘアバンドをしているのでおばあさんかも。
  • HK
    • 砂浜。フランスの海。人気が無い。
    • 海の色から地中海ではなさそうなので大西洋。砂浜だとブルターニュかノルマンディか。
    • タイトルも文字通りの意味だと、おじいさんのキャラが虚無的な精神に通じるのかも。
    • タイトルが空中にかかっているというのも象徴的。
  • SM
    • おじいさん、隣りがカモメ。海の向こうを見ている。遠い昔を思っているようだ。
    • 昔一緒にロックバンドをやった人たちは今何をしているだろう、と、遠くの国にいる仲間を思っている。
  • みやせん
    • 影が長く伸びている。海の向こうには光が当たった雲。
    • 日が沈んでいるか上っているか。フランスの海岸で東に面しているところはほとんどないので、これは夕日であろう。
    • シェルブールの突き出た半島かボルドーあたりの海岸線か。
  • くみくま
    • 寂寥感が背中に漂っている。隣りに一羽のかもめ。おまえも独りか、と。
    • 春の空のように見える。陽射しいっぱいの空ではない。
    • 春風のような、あたたかいような冷たいような風を顔に感じて、遠いところ、過去を思い出しているのかも。
  • NH
    • 誰かの帰りを待っているのか。毎日通って待ち望んでいるがまだ帰ってこない。
  • あやぽん
    • 春だと思います。
  • OT
    • 寂しい感じ。かもめの形が今にもしゃべりそう。活発そう。
  • ひとさん
    • 一枚の「絵」の中に、時間、場所、気持ち、関係性、主人公のキャラクターなどを盛り込んでいける。色も参考になる。
    • (追記:アニメも、ことば・・・セリフ、ナレーション、テロップがなくても、物語に関わる5W1Hの多くの要素が伝わる)。
    • 正解があるわけではありません。
    • 邦題は「かもめとおじいさん」。
    • フランス語のタイトルと英語のタイトルも、それぞれ微妙に違う。
    • ビジュアルの読み解き。逆もあり。
    • 子どもたちがアニメを作っていくときのご参考に。

活動報告 アニメーテッドラーニングらぼ

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フォーラム2022_Slide_Forum2022_ALLjp_Page8
  • 今年度は、「こどもとまちの課外ワークショップ」で2つのワークショップを行った。
  • 伝えたいことをアニメとオノマトペで伝える。
    • 「地域を知る、伝えたいコトに気づく」
    • 「発見したコトを視覚言語に置き換える」
    • 「発表・発信とふりかえり」
  • 課外ワークショップのモデル化も考えている。
フォーラム2022_Slide_Forum2022_ALLjp_Page9
  • ●こども+学び+アニメの協働
  • ●キーコンピテンシー。自ら考え、自律的に行動する能力をALで養う。
  • 実践報告の先生方から、そういう意見が出てくるとうれしい。
  • 視覚言語に置き換えるプロセスを開発し、示し、使っていただけるように改善していきたいと思っている。
フォーラム2022_Slide_Forum2022_ALLjp_Page10
  • 何をやったかという詳細については、WSの実施報告を後で。
  • 課題、テーマの学びが大前提。
  • テーマに関する基礎的な学びも行った。レクチャでなく、ミニワークの中での学ぶようにした。
  • その上でアニメの設計。
  • どのようにアニメを設計するか、が今回のモデル化の流れ。
フォーラム2022_Slide_Forum2022_ALLjp_Page11
  • アニメの設計の流れがあった上で、アニメの撮影とポスプロへ。
  • プロが行う「流れ」は道理があり、それに沿ったプロセスをALでも考えている。
  • ALを実施した先生方の感想より:
  • プロセスを経ることで伝わることを考えるのは客観的な視点から物事を見る訓練になる
  • アニメ制作は情報の簡略化の訓練になる。膨大な情報量を一旦シンプルにして、何を伝えたいかを再構築する。
高校生WS_全ワンページャー
  • 高校生と日本語学習者WSでは、「ワンページャー」で自分が伝えたいコトを1枚のペーパーに視覚言語(イラスト、写真等)を事前に書き出した。
  • WS初日に、各自がワンページャーを発表。チームで重要なキーワードを選び出し、チームとして何を伝えたいかを話し合っていった。
  • ブレスト話し合い後、ワークシート「4画面物語」で起承転結を考える。画面構成を考えながら4つのシーン展開。ワークシートでなく、ポストイットなどの絵物語でも良い。
  • それからストーリーボードの工程を経て展開を考えていく。
  • 実際には、時間の制約でストーリーボードは十分にできなかったが、このプロセスてアニメ制作を行った。
フォーラム2022_Slide_Forum2022_ALLjp_Page12
  • 2022年度実施した、2つのWSを報告する。
  • 埼玉県朝霞市の黒目川でおこなった3日間のWS。
  • 22年8月。小学5年生から中学生の地元の子どもたちが参加。
  • 1日目は川あそび、2日目~3日目はワーク。最終日は保護者を招いて発表。
  • 子どもが作ったアニメもウェブサイトに上げている。
  • 目的は川に親しみ、体験し、体験したことや思い出を物語として伝えていくこと。
  • 短い時間だが、上記プロセスを減るワークを行った。
フォーラム2022_Slide_Forum2022_ALLjp_Page13
  • もう一つは高校生と日本語学習者のWS。
  • 「水」という明確なテーマを立て、水と岩の専門家に参加してもらった。
  • 18名参加。中国のOT先生の学生6名と、えんまりさんのストラスブール大学の学生も参加。
  • その他、武漢の高学生、日本在住の高校生(日本語ネイティブ2名、外国出身者2名)が参加。
  • 日本語ネイティブは少なかったが、オンラインのため各国からの参加が実現できた。
  • 日程はタイトだったがワークが3日間。4日目は発表。
  • ワークとワークの間はSlackでも活動。
  • 目的は、
  • ① アニメ制作で、世界的課題の「水」についての理解を深め、自らのアイデアを発信する。
  • ② ことばだけに頼らず多文化交流をする。
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  • 参加者のふりかえり:
  • 水への理解が深まり、行動したいという気持ちになった。
  • 日本語のレベルはとても離れていたが、アニメをみんなで作りたい、仲間とワークしたいという気持ちが励みになった。
  • 会話での話し合いはかなり難しかったが、絵の得意な人が絵やアニメなどで示し、交流できた。
  • ALが多文化交流に活かせるという実証にもなった。
  • アニメ制作を通じて主体的な学びと多角的な表現・発信のスキルが培われたと考えられる。
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  • 2つのWSでアニメーテッドラーニングのプロセスの開発と検証ができ、一定のカタチが見えてきたと考える。

共同研究者 荒井知恵(のんき)氏の問題提起

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  • のんき
  • 2年関わった高校生WSで私が感じたことや問題点を話す。
  • また、他のオンラインWSや教育現場で活動している先生方の意見を聴きたい。
フォーラム2022_Arai_ALL230321Slides_Page2
  • WSの良かった点:
  • 全員が最後まで参加して、アニメを完成させたこと。
  • 参加者が意欲的に頑張った。
  • 日本語が苦手な人たちも含めて全員が何かしら意見を言い、ワークに関わることができた。
  • NHさん、えんまりさん、スーさんが外国語の言語サポートを強化してくれたのが大きかった。
  • 前回の反省を活かし、今回はレクチャを減らし、ワークを増やし、ふりかえりで参加者が話す時間を儲けた等、改善したWSができた。
フォーラム2022_Arai_ALL230321Slides_Page3
  • 問題点は一点に尽きる。
  • 主催者が参加者に求めることが多過ぎたこと。
  • 前回より改善はできたが、まだまだ多過ぎたと感じている。
フォーラム2022_Arai_ALL230321Slides_Page4
  • 具体的にWSでやったことを挙げてみた。
  • (右図をクリックすると拡大します)
  • オンラインで行うとごちゃごちゃして、全体の内容は良かったが、時間と内容のバランスが悪かった。
  • 時間外作業も多かった。
  • 参加者たちが楽しくやってくれたのは良かったが、ミッションが多すぎると、「こなすこと」が目的になってしまう。
  • 一番大事なテーマについて考えることや、わかりやすく伝えることがぼやけてしまうのでは?と思っている。
フォーラム2022_Arai_ALL230321Slides_Page5
  • 参加者アンケートでは、収穫があった、と。
  • 発表を見た人の反応も良く、今後続けても良いとは思うが、続けるには、講師側も負担が多いという印象。
  • 毎年続けていけるかは少し疑問。
  • 改善の余地があるのではないか。
  • ぎゅうぎゅうに詰め込むとスパイラルがうまくまわらず、余裕が持てない。
フォーラム2022_Arai_ALL230321Slides_Page6
  • 私が考えたこと:
  • ①回数や日数を増やすべき
    • 例えば、夏にアニメ作りだけやって、楽しみ、冬にはアニメが作れることを前提としてテーマを深める。
  • ②ゴールをシンプルにする
  • 水であれば水についての知識を深め、その上で物語をグループで作るというのはステップが多過ぎ。
    • 例えば、水のオノマトペを単純にアニメにするとか、メッセージがあるとしても4画面で表現するようなお話にするのでなく、ひとことで「水はめぐる」をアニメにするなど、シンプルにしてはどうか。
    • または、ニュースや元々ある物語をアニメにして、物語を作るところを割愛するなど。
    • あるいは、アニメを2コマに限定するなど。何らかシンプルにする必要がある。
  • ③もっと「教育のプロ」に関わってもらう
  • ファシリテーションのエキスパートが企画段階から関わる必要がある。
    • ファシリテーションのプロがいたら、企画段階で詰め込み過ぎでは?という助言をもらえたかも知れないし、チーム内で意見が出なかったらどうするか、とか、どういうアイデアをファシリテーターとして出して行くか、などが個人的には不足していたと感じるので、プロにWSを始める前に助言をもらえれば良かったと思う。
フォーラム2022_Arai_ALL230321Slides_Page7
  • コロナでオンラインで行ったが、オンラインワークショップ自体をALとして継続するのか、についても検証が必要。
  • 対面で行うのと同じものを成果物として作り上げることがオンラインでは無理があるのかも知れない。
  • 先生方、皆さんの意見も聞きたい。
  • 世界中から参加できる等、オンラインの魅力もあるが弱点もある。
  • そこを許容しながらやっていくなら、対面よりももう少しコンパクトなものにするとか、SNSをもっと使うとか、別の作戦を考える等、オンラインWS自体を良くしていく方策を考える必要もあるかも。
  • ひとさん
  • あとで皆さんの意見も聞きたい。
  • ここから皆さんの実践報告をしていただく。報告の後でQ&A。

実践報告 ブランド那由多(なゆた)氏

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フォーラム2022_Nayuta_ALL230321Slides_Page1
  • なゆた
  • 私が受け持っているのは、スイス、ドイツの社会人クラスのイブニングコース。
  • 自分の趣味のため、楽しみのために習いに来る社会人クラス。
  • 幅広い世代が参加する小さいクラス。
  • スイスのクラスは3名。
  • ドイツのクラスは、登録は11名だが参加は4-5名。
  • くみくまさんと同じ、ベルリン日独センターのコース。

フォーラム2022_Nayuta_ALL230321Slides_Page2
  • 参加者に漢字の動きを描いてもらい、それを翌週の教材としてい、オノマトペをつけてもらって、学生の成果物を活用した。
  • 上級クラスの学生は難しいテキストを読んだり、ニュースを理解する授業を期待している。
  • 遊びのようなものを入れると乗ってくれないことが多く、そこに気を遣う。どうやってもっていこうか、と。
  • 60代までの年上の人もいて、学生を納得させ、楽しんで参加してもらうような持って行き方に工夫が必要。
フォーラム2022_Nayuta_ALL230321Slides_Page3
  • 同じクラスで、自動詞と他動詞を絵にする、というワークをやってみた。
  • 授業への感想はあまり出て来なかったが、わかったことは、絵の表現が得意な人がクラスにいるということ。
  • それまでは話すだけだったので、収穫。
フォーラム2022_Nayuta_ALL230321Slides_Page4
  • 漢字をジャムボードに貼り付けて、漢字に合うオノマトペは何でしょう、というのもやってみた。
  • 出た感想は、自分たちが描いた絵を教材として使ってくれたのが嬉しかった、面白かった、と。
  • ひとさん
  • 自動詞・他動詞やオノマトペは、同じ学生が日を分けて行った?
  • なゆた
  • はい。全員が両方に参加していたわけでないが。
フォーラム2022_Nayuta_ALL230321Slides_Page5
  • ひとさん
  • 2回目では、何を表現すれば良いのかに理解が深まり、表現力が増した?
  • なゆた
  • 参加者は、この2つのワークをつなげて考えてはいなかった。
  • 一度絵に描いて表現したことで、そういう可能性もあるんだな、とは思ったかも知れない。
  • 2度目の時は漢字が入っていたことで真面目な学習に近づき、すんなりとやってくれたのかも知れない。
フォーラム2022_Nayuta_ALL230321Slides_Page6
  • ひとさん
  • 逆の立場で考えると、外国語を勉強するとき、難しいものが読めるようになるのが学習と思い勝ち。そういう固定観念を崩してどうやって学習者を乗り気にさせるかは、なゆたさんが事前にプランを立てて、目的をはっきり伝えてから取り組んでもらった?
  • なゆた
  • あの時は、やってみよう、と勢いでやったように思う。
  • 一度自分でやってみないと、どんな効果があるかわからないので、先ずやってみた。
フォーラム2022_Nayuta_ALL230321Slides_Page7
  • ひとさん
  • 最初は漢字2つ、次の授業はオノマトペにからめるというような連続性を持たせた授業をしている。
  • 少し違う取り組みで言葉の学習をしてもらう効果の感触はあった?
  • なゆた
  • 社会人の場合、自分のやり方、学習の仕方がはっきり固まっているので、そこから出ることに戸惑いや、自分をさらしてしまうのでは、という心配があるかも知れない。
  • しかし、自分がやってきたのと違うことをやることでもっと自信がつくこともあるのではないかと思う。
  • もっといろいろなことに挑戦しようという気持ちも湧いてくるかも。
  • ひとさん
  • 自己肯定感みたいなものですね。皆さん、どうですか。

Q&A

  • SM
  • 社会人向けで一コマ何分で、その作業は何回ででき上がったのか?
  • 例えば90分授業の30分を使った、とか。
  • なゆた
  • 自動詞・他動詞はウォームアップとして、学生はミュートにして自動詞・他動詞を思い出す、というのを1分くらいでやっている。
  • 25分~30分くらいで、絵や動きで表現した後で、自動詞・他動詞について話し合い、他の活動に移った。
  • くみくま
  • 初級1~2で部首を扱う時に、こういう上級クラスの作品を見せたらきっと良い刺激になるのではと思った。
  • 漢字学習方策のバリエーションを増やすのは重要なことで、その意味でも興味深い。
  • 初級でも書いて覚えるという学習方法に固執してしまう人が多いが、色々な方法がある。頭を柔らかくすることに役立つ。
  • SM
  • 完成品ができるまでには何回か、かけている?
  • なゆた
  • GIFアニメは1回でやった。グループワークをしている間に私がGIFアニメを作っていた。
  • 学生はブレイクアウトルームに入れて。
  • ひとさん
  • 上級クラスの人が作ったものを他のクラスの教材に使うアイデアは良い。
  • 学習者の自信がつくし、バリエーションも増える。
  • こういう能力をもっている人がいるんだな、と、絵の得意な人がいることがわかったというのもポイント高いと思う。

実践報告 遠藤真理(えんまり)氏

フォーラム2022_Slide_Forum2022_ALLjp_Page18
  • えんまり
  • フランスの公立高校の教員をしている。大学からも声がかかって授業をしている。
  • 高校生と日本語学習者WSに、冬休み中のストラスブール大学3年生たちがアニメのワークショップに参加した。
  • 卒業直前の大学生のクラスは初めて。
  • 元々は30名いたクラスだが、半分以上は日本に留学。日本に留学したかったか、留学できなかった学生たちだけのクラスだった。学生たちは、いじめにあった子猫のような状況。
  • 授業初日は、自分たちの名前もぼそぼそ、と。日本語を話すのは怖い、日本人と話したくない、と。
  • 受け持った頃に高校生WSの案内をもらった。
  • 学生に話すと参加を希望した。結局7名が参加。
  • 脱落すると思った。なぜなら、フランス人がクリスマス休暇には来ないだろう、と。
  • 本当に来たらすごい、もし来たら、本当はやりたい学生たちを2年間の授業でダメにしたのかも、とも思っていた。
  • 結果、本当に来てくれてびっくりした。しかも、最後までやりぬいた。
  • 終わってから、無理やりだった?と訊いたら、とんでもない、と。
  • 御礼のメッセージを学生たちからいっぱいもらい、涙ぐんだ。
  • 日本語のクラスを3年間受講して失敗したと思っていたのを、後悔しないですんだ、というメッセージももらった。
  • 学生たちが、WS前は一番後ろの席にいたのに、今は前の方に来て、試験を受けなくても良い学生たちも来るようになった。
  • 雰囲気も変わり、本当に自信がついたのだと思う。
  • 日本が嫌いだった学生が、今は一番日本語を話すようになった。
  • そういう機会をいただけて、ありがとうございました。
  • ほかの学校の授業では、ALで学んだ「自動詞」と「他動詞」のワークを行った。
  • わたしは、学んだことは忘れない内にすぐやるタイプ。「落ちる」と「落とす」を実践した。
  • ひとさん
  • すぐ使っていただいて良かった。先日の「くるくるアニメ」も是非。
  • 学生たちの雰囲気が変わったのが驚き。
  • WSには11人の登録があり、開始前に7人に減ったが、ワークが始まってからはちゃんと来てくれた。
  • 開始前に、全員とインタビューした時はみな無言。
  • 断ろうかと思ったが、宿題にしたワンページャーを見て、発想力があり、語学力だけでないものを持っているのがわかり、参加してもらった。
  • チームワークでは、デザインワークをリーダーが割り振りすると、きっちりやってきた。
  • ストラスブール大生がすごく良いアイデアも出してくれた。
  • 最後の発表では全員が日本語で感想を述べてくれた。
  • 自信がついたというのは、いろんな表現を使って良いんだ、と自分で自信をつかんでくれたということか?
  • えんまり
  • そうだと思う。日本語をやっているのに、日本語が嫌いで、最初の1~2カ月は授業がとても難しかった。
  • インプロをやったり動かしてみたり、色々やってもだめだった。
  • 今は本当に雰囲気が変わって、来るのを嫌がっていない。
  • ひとさん
  • とりあえずやってみようという、えんまりさんのエネルギーが注入されたのだろう。

高校生と日本語学習者WS参加者の変化 OT(王)氏

  • OT先生は学生6名をWSに送り込んでくれた。その後の変化は?
  • OT
  • 皆、元々日本語に熱心でアニメに興味ある子たち。
  • 今回のWSでは、ひとさんが日本語力が高いと言ってくれたが、実はまだまだ高くない。WSは難しいところもあったようだが、みんな何とか頑張った。それが大事。
  • 通訳翻訳アプリを使って、フランスの友達と交流していた。
  • 学生は自信がついた。私から見るととても良い活動。
  • 勉強の量が多いのは確かだったが。
  • ひとさん
  • 朝霞市の中学校のIS先生がZoomに参加。
  • IS
  • ムサビ(武蔵野美術大学)の三澤先生から話を聞いて参加した。
  • ひとさん
  • (OTさんへ)ワークが多過ぎてすみません。参加者アンケートの感想でも「宿題が多い」とあった。
  • 中国の高校生は翻訳アプリ等を駆使して、きっちり日本語でSlack等に書いてくれて、がっつりついてきてくれた。
  • また、アイデアを出してくれた。物語が進展するアイデア。
  • 日本語での活発な話し合いは難しかったが、要所要所できっちり参加してくれる学生たちがワークを進めた。
  • OTさんの学生さんはこれから日本に留学する人もいると思うし、自信をもって取り組んでくれるといい、と思う。

Q&A

  • 皆さんから質問は?
  • HK
  • フランスの7名、バカロレアの後の予定は?
  • えんまり
  • 明日が大学最後の授業でその後学年末試験。その後はそれぞれみんな研修に出る。
  • 日本語と関係する学生とはいないだろう。
  • 研修先を見つけるのも大変でまだ数名決まっていない。日本の企業に入っても使うのは主に英語で、日本語はあまり関係ない。研修生の受け入れも少ない。
  • ひとさん
  • 来年のWSにはチームリーダーとして参加してほしい。
  • 今回は、本当に日本語を2年やっていたのか、というくらいの日本語レベルだったが、恐らくリアルに話をする機会がなかったのだろう。
  • 半分くらいはアニメやマンガが好きな学生もいたが、全く食指を伸ばさない学生もいた。
  • 水に関する関心はもともと持っていたようだ。
  • えんまり
  • その後、水をテーマにして話すというのをやったが、その時はALで勉強してくれたことをうまく使ってくれていた。
  • ひとさん
  • それは良かった。「水」講師の長谷川(はせ)さんに伝える。

実践報告 Aya Kamura Mirto(あやぽん)氏

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フォーラム2022_AyaKMirto_ALL230321Slides_Page1
  • あやぽん
  • 日本語グループのおひさまあははで行った「ひらめき・インスピレーション」を報告する。
  • イギリス南東部のブライトン(Brighton)という海の町在住。
  • ブレイディみかこさんの本の舞台のそばに住んでいる。
  • 小学生のグループで、金曜のグループの活動を報告する。
  • 日本人と全く関係ない子どもも参加できるグループだが、現在は全員バイリンガル、父か母のどちらかが日本人の子ども。

フォーラム2022_AyaKMirto_ALL230321Slides_Page2-1
  • 今回は、ひらめき・インスピレーションがテーマ。
  • 狙いは直感を鍛えること、ひらめきを大切にして創造性を伸ばすこと。
フォーラム2022_AyaKMirto_ALL230321Slides_Page1-2
  • ウォームアップは宮崎充治先生たちの獲得型教育研究会の本を参考に、屋外で2つのアクティビティを行った:
  • ① 瞳をとじて:目を閉じて、周りの音を聞く、こころの声を聞く。
  • ② 2枚の絵を見て、どちらの絵が好きかを瞬時で決める、直感を鍛えるインスピレーションワーク。
  • 色々なイメージを見せた。
フォーラム2022_AyaKMirto_ALL230321Slides_Page2-2
  • 屋内に移動し、模造紙に描かれた様々な色と形に絵を書き足すワーク。
  • 右の絵を壁に張り、「この絵が何に見える?」と問うた。
フォーラム2022_AyaKMirto_ALL230321Slides_Page2-3
  • 全員が絵に飛びついて、思いついたことを書き足した。
  • 右のような、面白いキャラクターができた。
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  • 次に、床に何枚か絵を置いて、2人ひと組になり、絵を書き足した。

  • 英語も書かれているが、がんばって日本語も書いていた。
  • 皆楽しく書き足し、面白い絵ができた。
フォーラム2022_AyaKMirto_ALL230321Slides_1-2
「くさの”さ”はどうだった?」とか聞いてきて、書いていた。
フォーラム2022_AyaKMirto_ALL230321Slides_2-2
桃が、後のお話づくりでキーポイントになる。
フォーラム2022_AyaKMirto_ALL230321Slides_3-2
亀になったり、ハリネズミなったり、足すだけでなく、絵を描くのが楽し過ぎて、自分でユニコーンを書き足した。
フォーラム2022_AyaKMirto_ALL230321Slides_Page5-3
  • 次に別の部屋に移動して、お話の発表。
  • 1枚ずつ絵を見せて、無理やりつなげ、即興でお話をつくった。
  • 「お話トレイン」とした。
  • キャラクターが多くて話しにまとめるのが難しかったようだ。
  • 印象的だったのは、2つ目のグループ。
  • 最後に恐竜が街を壊すという話で、そこにドンブラコと流れてきた桃に盛り上がり、突然、書かれていない梅干しが現れたり。。。日本っぽい要素が入って面白かった。
    • ワーク後しばらく経ってからの子どもたちのコメントと保護者のコメント。
フォーラム2022_AyaKMirto_ALL230321Slides_Page6
    • そして、教師の感想。
    • このクラスで、子ども同士のトラブルあり、みんな傷ついていた。
    • 敢えてこのセッションをやり、セラピーみたいな活動となり、やって良かったと思った。
    • おとなにも十分使えると思う。

【Q&A】

  • SM
  • 絵は絵具で事前に塗っておいた?全部違う絵?
  • あやぽん
  • はい。全部違う絵。私が事前に塗っておいた。
  • SM
  • 子どもの想像力によってそれぞれ違うものができるので良いと思った。
  • 以前に1本の線からつくるストーリーというWSを慶応大学で受けたときに面白かった。
  • 1本の線から皆で継ぎ足し、それが怪獣や家や川になる。
  • そこからお話や詩を作ったり音楽を入れて歌ったりしたのを思い出した。
  • 小さな子どもからおとなまで使えるステキな活動。
  • あやぽん
  • 色々あり過ぎてお話にし難かったかも知れない。
  • 今度は、ひとり1枚、1つのキャラクターにして、それを動かしたらアニメっぽくなるし、話も作りやすいかも知れない。
  • 来週それを違うグループでやってみる。
  • おとなのグループも教えており、おとなでもいける気がする。学習者が絵を描くのが好きそうなので。
  • そこから文章にしてフレーズで覚えちゃえ、としようかな、と思っている。
  • ひとさん
  • 素晴らしい。絵を描き足していき、視覚言語で刺激しておいて言語化し、それを無理やり物語にさせるのがすごい。
  • 子どもがことばと視覚言語を行き来するのを、楽しい形でさせるのが素晴らしい。
  • 絵を書き足して終わりでなく、無理矢理でも、物語にするのが良い。
  • あやぽん
  • 接続詞の「ところが」をしきりに使っていた。「ところが」を言うと、違うことを起こさないとならなくなる。
  • ここから何が起こるのか、と。
  • HK
  • 親はどう関わった?見ているだけでなく自分も描いたり?
  • あやぽん
  • 感想に楽しかったと書いていたお母さんは、自分から入ってがんがん描いていた。
  • 全く何もしない親もいたし、両方。
  • お話はかなり親の助けが必要だったので、グループ全員でアイデアを出した。
  • 笑い声が沢山出ていた。
  • HK
  • そういうふうに巻き込んでいけたら良いね。
  • あやぽん
  • プレッシャーを与えるのでなく、どうやって”ウケ”を狙うかなど、ひねりながら進んでいったのが面白かった。
  • くみくま(チャットより)
  • (≧▽≦)素晴らしい活動ですね。
  • ゼロからでなくて、描き足すことでハードルが下がるんですね。
  • 最後に保護者も活動を通じて学んでいる!ところも♥️コミュニケーションに必要な即興性を育む活動ですね。
  • KM(自己紹介)
  • 富山で活動しているアニメーター。
  • 以前は東京でNHK等のアニメーションの仕事をしていたが、今は生まれ故郷の富山に戻り、アニメーションのWS等もしている。
  • ひとさんさんと同じく日本アニメーション協会(JAA)の会員。
  • フォーラムのお知らせをもらって、アニメーションが子どもたちに役立つというところに興味があり、参加した。
  • ひとさん
  • アニメーションの制作WSを富山で?
  • KM
  • たまに機会があれば実施している。
  • 個人的にもやっているが、アニメーション協会のJAAアニメーション・キャラバンというグループでも活動している。
  • 3年前(コロナ禍)そのグループでオンラインWSをやることになった時には、
  • 洗濯ばさみをTシャツにつけてコマ撮りするWS 等のアイディアを出した。
  • KM
  • 今日もアニメーション・キャラバンのWSがあった。国立新美術館でやっていた。

実践報告 よっしー氏

フォーラム2022_Slide_Forum2022_ALLjp_Page20
  • よっしー
  • 東京都立の知的障害の特別支援学校で教員をしている。
  • 「よっしー」と呼んでください。
  • 都内の特別支援学校で知的障害の生徒たちに、主に国語と職業の授業を教えている。
  • 国語の授業と総合的な探求の時間で行った実践を発表する。
  • さらに、高3生を受け持った時に、生徒たちに「卒業に向けて」ということをもらったことも発表する。
  • その3点。
フォーラム2022_Yosshiy1
  • コマドリアニメとの出会い
  • 本校に月1、2回来ていただいている学校心理士の松本くみこさんからALの話を聞いた。
  • 松本さんは「おにぎり顔」の考案者。
    • 軽度発達障害や軽度知的障害、自閉症、ダウン症の生徒を見るケースが多い。
    • それまでの育ちの中で言語でスラスラ会話ができる人たちだが、周囲から「この子たちは語彙がわかって話をしている」と受け取られる。しかし、自分の想いを表現したり発表となると、実際は表現ができないまま育っているという現状に気づかされた。
    • 松本先生も「言語で表現するだけが自己表現ではない」と仰っている。
    • その中で、アニメ作りというのがある、と、ALのことを教えていただいた。
    • 国語の授業でALをやってみたら?と言われたのが3年前。それが私とコマ撮りアニメとの出会い。
    • 高2生の国語を担当した際、「俳句を作る」単元を授業でやった。
    • 季語を入れて俳句を考えようといっても、575で考えるのは難しく、良い感触は持てないまま授業が終わった。
    • 松本先生がアニメを作れば、と言っていたことを思い出して、俳句でアニメを作ったらうまくいくのではないかと、生徒に投げかけてみた。
フォーラム2022_Yosshiy2
  • KOMA KOMA for iPadを学校のタブレットに、ICT担当教員に入れてもらった。
  • こういったもの(右写真)を自分でコマ撮りして見せ、こうやって撮影する、撮影したものを再生するアニメになると話したら、「やってみたい!」とすごく食いついてくれた。
  • それで実際にやってみた
    • 自分は国語の教員なので、ワークシートなどから入り勝ち。
    • テーマは今年気になったニュースや出来事として、考えてもらった。
    • しかし、漠然と考えさせるのは難しく、NHKのサイトの「新語・流行語大賞ノミネート語30」を参考に示した。
    • そして、自分が印象に残ったことを考えるとした。
    • これだけでイメージできる生徒もいれば、これだけではどんなニュースだったかイメージが湧かない生徒もいた。そのような生徒はテーマをもっと絞り、自分に身近なテーマに絞った。
    • 知的障害支援学校の高等部では、卒業すると社会に出る。卒業前には現場実習がある。
    • そのときに大変だったことや感じたことを俳句のテーマにしてみたら?また、家族のことをテーマにしてみたら?と、生徒に言ってみた。
    • うちのお父さんはリモート勤務でずっと家にいるのでそれを俳句にしようかな、などと生徒たちは考えていたが、テーマが決まった後も難しく、すぐに俳句にしてほしかったがなかなかうまくいかなかった。
    • それで、言葉に落とすのでなく、逆の発想でアニメを作るところから入ろうと思った。
    • まずは素材集めをした。パソコン室で自分が決めたテーマで使えそうな素材をネットで見つけ、それらの素材をプリントアウトさせた。絵を描くのが難しい人もいるので。
    • そうするうちに自分で絵を組み立てながら、ひとつのアニメーションの流れができてきた。
フォーラム2022_Yosshiy3
  • ALのオンラインガイダンスには作り方の手順が出ている。構想を練るなどをやろうとしたが、知的障害者には当てはまらず、素材重視とし、先ずは素材を集めさせた。
  • ホワイトボードに自分で選んだ素材をどんどん重ねて動かして行った。
  • 普段言葉の表出が難しい生徒が、自分の言葉で表現できるようになった。
  • アニメの力はすごいと思った。
  • 知的障害者は聴覚・言語優位よりも視覚優位が多いので、視覚から入るのが大事ということを実感した実践例。
    • 私も自信がつき、次は総合的な学習(探究)の時間にコマ撮りアニメで発表会をしようと計画を立てた。
    • 国語での実施が2年生の12月で、総合的な探究は2年生の3学期のまとめとして1月から取り組んだ。
    • 当時、1年かけて日本遺産の学習を取り組んでいた。
    • 本校は、絹織物産業で栄えた町にあるので、絹にスポットを当てて調べ学習や絹糸を使った組み紐作りを通じて、軽度の生徒から重度の生徒まで取り組めることを行った。
    • 調べたことを発表しよう、ということで、「絹織物ができるまで」をコマ撮りアニメで作ってみた。
    • 軽度数人と中度障害数人の6人程のチーム。KOMA KOMA for iPad操作が簡単なので使った。
    • 学校は模造紙で新聞を作ったりして発表するケースが多いが、コマ撮りアニメで、監督、助監督、製作スタッフ誰々、エンドロールまで入れたら、やる気がさらにアップした。
    • 協力し合い、軽度の生徒たちが中度の生徒たちをサポートをしながら、ほとんど自分たちの力で動きを考えてアニメを作った。
    • 国語の授業でコマ撮りした、軽度の生徒を監督に指名したのも成功要因。うまくみんなをまとめてくれた。
    • 発表会では、重度も最重度も含めて60人が動画を見た。
    • 重度の生徒たちも、こういうことをみんなで頑張ってやったんだな、とか、絹織物ができるまではこういう工程なんだな、ということを、動くもの、アニメーションを通して感じて、理解することができた。
    • 作った生徒も達成感があり、教員だけでなく他の生徒から評価を得たことが、すごく彼らの自己肯定感を高めることにつながり、良い実践、良い経験となった。
    • それから1年後、卒業が近づいた時、クラスの仲間で登校できなくなった生徒にメッセージを送ろうということになった。手紙を病院に送ったが、卒業も近づいて、クラスでひとつまとまったことをやりたい、と思った。
    • コロナ禍で修学旅行も学校行事も無くなり、可哀そうな学年。卒業式でも校歌が歌えない、卒業証書も校長から直接もらえない状況。
    • 何かクラスで、集団でやらせたかった。
    • コマ撮りアニメで、入院中の友達にメッセージを送ろう、と設定した。
    • テーマを先ず決めさせた。
    • 私はほとんどタッチしなかったが、「入院した友達とあなたたちが、卒業した後にしたいことを考えて」と投げかけたら、みんなで3つのテーマで動画を作ろう、と考えた。
    • (1) 入院していた生徒は韓国が好きなので、新大久保の韓国ストリートに行って韓国料理をみんなで食べよう、(2) みんなで夏に花火をやりたい、(3) 一緒に卒業したい、の3つのテーマに決まった。
    • そのテーマで、また素材選びから。構成を考えさせるのはやはり難しい。
    • はさみでちょきちょき、はりはりさせて、動かして、作る作業をした。
    • これにはストップモーションスタジオ(Stop Motion Studio)を使った。
    • 俳句の時から作っている生徒がストップモーションスタジオの方がやりやすい、と言ったのでそうした。
    • アニメのできは良いが、見る側がものたりないかも、ということになり、音楽を入れることになった。
    • 動画編集アプリで良いものがあり、生徒がそのアプリを上手に扱い、ストップモーションスタジオと融合して音楽を入れた動画を作り、入院している友達に見せることができた。
    • 職員室で教員に見せたら、入院中の生徒とクラスだけで満足するのはもったいから、卒業式前の最後の学年集会で全員に見せたら、と勧められた。
    • 学年集会で見せたところ、生徒たちも教員もみんな泣くほど感動。
    • 作った生徒たちも、クラスの中だけでなく学年の仲間が自分たちが作った動画を見て感動して喜んでくれたことで、自己肯定感が高まり、クラスの結束が深まった。
    • 自閉傾向の強い子もいるクラスで、輪の中に入りづらい子もいたが、この活動をする中で自然とクラスの輪の中に入っていった。
    • 高2生、高3生でこういう学習を組むことができたことで、結束が固まり、すごく良い2年間になった。
    • アニメを使って表現することの大切さ、視覚で相手に伝えるのは知的障害者に有効な教材だと実感した。
    • 反省点は、素材選びに時間がかかったこと。こだわりが強く、時間をかけ過ぎた。
    • もう少しテーマを小さく絞り、素材選びに時間をかけるのでなく、制作と、周囲の人に丁寧に発表する時間をもう少し作ってあげられると良かった。
    • 今後は、4月から新しい生徒たちと、自作のショートショートストーリーをアニメにしてみたい。
    • 卒業する自分、もしくは友達、教員、親に対するメッセージとして、アニメが作れたら良いな、と思っている。
    • 今のグループで修学旅行のお勧めスポットをコマ撮りアニメで作りたかったが、動画編集アプリが進化し、自分たちでどんどん作れる生徒たちだったので、ネットから色々持ってきて作り始めて、そういう提案をしにくくなってしまった。
    • 簡単に色々なところから引っ張って来るだけでなく、自分たちでじっくり作って達成感を得るというのを彼らにどう伝えるかが今後の課題。
    • まだまだ勉強中なので皆さんと一緒に学ばせていただきたい。

【Q&A】

  • ひとさん
  • よっしーさん、すごいエネルギー。画面を通じてびんびん伝わってきた。
  • 聴覚より視覚優位の方々にとって視覚言語表現がコミュニケーション手段として有効ではないか、という話。
  • HK
  • 知的障害者が働いている施設を見学した時に衝撃を受けた。
  • 彼らは非常に忠実にすさまじい集中力で与えられた仕事をしていた。
  • 今回はきちんとチームビルディングができていたのだと思う。
  • 社会的なチームビルディングの場を与えられたら、彼らの力はすごいと思う。
  • よっしー
  • 障害があるからできないことが多いと、できないことに注目する人が多いが、我々が苦手とするようなことを一生懸命できる人が多い。
  • 単純で単調な作業や我々がやりたくない仕事も率先してやってくれたりする。
  • 支援学校は最終的には社会に出すことが目標で、1年生の頃から作業学習をし、チームやグループで作り上げる学習を積んで、かなりそういう力はつく。
  • そういう中でコマ撮りアニメをグループでやるのは彼らにとっても入りやすいと感じる。
  • 教員よりもおとなよりもまとまったチームワークで、協調性が育っている。
  • IS
  • すごく感動した。
  • 私は今年度、アニメーションを2年生でやった。テーマは、ことわざや格言をアニメで表現してみよう、というもの。
  • 美術の教員なので、美術の授業のなかで、粘土や木を使った。ミニチュアを持ってきた生徒もいる。
  • ぱらぱらアニメは夏休みの宿題でやった。80ページくらいのもの。
  • とても楽しくやっていたようだ。撮影を1時間やって、その後グループでやった。
  • 役割が非常に大切。役割を分担すると、いつも輝いていない子が輝ける場があった。
  • 4つの役割。ひとりがディレクターとして全体のまとめ。ひとりがアニメーター。ひとりがカメラマン。最後がエディター。
  • 編集の生徒は普段輝いていなかったが、今回重要な役割を果たした。
  • ものすごく張り切っていて、とても楽しかった、と言っていた。
  • 4人のグループで良いものができたので、それを今YouTubeに上げようとしている。
  • 3年生では、保育のデザインをやった。家庭科とのコラボで、絵本を作ったり木のおもちゃや洋服を作ったり。
  • 中には動画を作るのが得意な生徒がいて4本くらいの動画を作った。とても面白かった。
  • 中学校で求められているのは個別的協働的な学び。協力して行う学び。グループでやることは大事。
  • よっしーさんも素材選びが大変と仰っていたが、絵が得意な子が絵を作るとか、分業すると良いと思う。
  • たまたま今日、工房集という埼玉県川口市にあるアトリエやギャラリーを併設した工房(障害者福祉施設)で色々話を聞いてきた。
  • 素晴らしい作品が沢山あった。支援される方がとても頑張っていて、作家がすごく自信を持っている。
  • これならできる、という自信を付けさせるのにとても良いと思った。
  • よっしー
  • 卒業前に作ったコマ撮りアニメで、工作が好きな生徒が花火のシーンを作る時、最初はネットから花火の絵を持ってきたが、結果的には絵を描きたいと、自分で描き始めた。もう少し早く、この子に絵を頼めば良かった、と思った。
  • ISさんの話を是非参考にさせていただき、今後やるときはそれぞれの得意なことを見つけて、分業という形でひとつのストーリーを作るように指導方法を組み立てたいと思った。
  • ひとさん
  • アニメの良さとして、分業で得意なところに参加できるというのもある。
  • 川の活動をしたときに、学校にはほとんど行かないけれど黒目川で魚を採っている時が一番好き、と言う子が参加した。
  • アニメWSに参加したら魚の絵をものすごく熱心に書き始めた。
  • 絵を描くのも好きで魚採りだけではないんだと気づいた。見えないところが見えてきて面白かった。学校だともっとそういう活動ができるだろう。
  • <チャット>くみくま@ベルリン
  • アニメの共同制作によって入院中の仲間とつながれただけでなく、作品を学校全体で鑑賞してフィードバックをもらえたというところに感動しました。
  • あやぽん
  • 皆さんの素晴らしい活動をお聞きできて大変刺激を受けました!!ありがとうございました。
  • これから授業に行きますのでここで失礼します。今後ともよろしくお願いします!

共同研究者 昼間行雄(ひる)氏の提案

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  • ひるさん
  • 文化学園大学 文化住環境学研究所として3年間アニメーテッドラーニングの共同研究をしてきた。
  • 教材作りや指導者向けオンライン講習会等。
  • 大学では、デザイン造形学科で荒井先生と、アニメーションや映像の制作をする学生の指導を主にやっている。
  • 今日は問題提起ということで、今後のアニメ制作WS、アニメーテッドラーニングについてお話を、と思ったが、皆さんの発表で、かなり独自に活動されており、ALというより視覚言語、映像言語をうまく授業で活用していたり、実際それにより子どもたちの活動や生活が活発になったり、という実践をされていることがわかった。それを聴くと、用意していた問題提起ではないのでは、と思い始めた。
  • 参加している先生方が次のステップとしてしたら良いことを提案できたらと思い至り、発表内容を変える。
フォーラム2022_Hiruma_ALL230321pict
  • これ(左写真)は、うちの実家に住み着いている鳩。
  • 家の四方に番人のように鳩がいる。カラスも集まって来て近所から苦情もあり、困っている状況。
  • なぜこの写真を出したかというと、わたしは鳥が怖い。
  • 何故怖いかというと、ヒッチコックの映画『鳥』を見てから怖くなった。
  • アイスブレイクでひとさんから、老人とカモメの絵から読み解くアクティビティがあったが、カモメの影が悪魔のように見えた。
  • カモメは不吉な鳥という言い伝えもあり、この老人は死ぬのでは、と思った。
  • なぜ鳥が増えて人を襲うようになったかは、この映画の中で一切語られない。
  • 鳥が窓ガラスに当たるだけで尋常ではない恐怖が伝わる。
フォーラム2022_Hiruma_ALL230321Slides_Page1
  • 絵を見て何を表しているか想像するのは、作り手が文字や言葉で説明しなくても映像で表そうとして作っているので、映像だけで読み解ける部分がたくさんある。
  • 特に実写とアニメーションは、技法・技術、動きが違う。
  • 技法・技術、どんな素材や描画方法うかが、アニメーションでは話題になる。
  • あとは動き。実写では「演技」になる。
  • アニメーションでは「アニメートの技術」が必要になる。
  • 「技法・技術」と「動き」(●の付いた項)が実写映像とは異なる部分。アニメでは、ここに重きを置いた作り方を考える。
  • そのために、先ず場面を考えようとか、キャラクターを考えようとするのが重要ということを指導者講習でも話した。
  • しかし、これにはすごく時間がかかる。
  • それで、アニメーションを作るの大変だよね、ということになる。
  • 極端に言えば、やめよう、と。
フォーラム2022_Hiruma_ALL230321Slides_Page2
  • 授業でやるには、制作工程の一部分だけ抜き出して行う方がやりやすい。
  • 例えば2枚の絵で動きを作るとか。
  • ”作品”を作るより簡単なので、継続することができる。
  • また、対象となる子どもが変わっていってもできるという利点がある。
  • 一方、課外活動やサークル活動では、十分な時間を確保する以外ない。
  • それは荒井先生の指摘にもあったとおり。
  • 子どもたちを対象とするときはこちらで想定した以上の時間がかかることを見込んでいないといけない。
  • そうでないと、尻切れトンボになったり、おとなが手出しすることになる。
  • それは参加者の満足度が低くなる原因となる。
  • ALの活動は、色々な場面での活用方法があり、その場面に合わせて内容ややり方を選ぶのが無理がない。
フォーラム2022_Hiruma_ALL230321Slides_Page3
  • 作家は、アニメーション「を」表現する。
  • アニメーション「で」表現するのは、アニメーションの特性を使って自分の言いたいことを伝えるということ。
  • これを考えるには、アイスブレイクの絵の読み解きのような、視覚言語、この映像はなんでここに人が立っているの、とか、なんでカモメがいるの、とか、言葉で表すのでなく、映像で表すことのトレーニングが必要になる。
フォーラム2022_Hiruma_ALL230321Slides_Page4
  • どうしたらそういうトレーニングができるのか。
  • アニメーションの表現に気が付くためには、優れたアニメーション作品の読み解きをするしかない。
  • すると、今度作るときにこれを使ってみようかな、となる。
  • 作り手の視点になってくる。おとなでも子どもでも同じ。
  • 1985年から19年間、「こどもの城 国立総合児童センター」で、アニメーション上映会を毎月行った。
フォーラム2022_Hiruma_ALL230321Slides_Page5
  • 言葉がない海外の短編アニメーション、主にカナダのアニメーションを上映した。
  • 初めて来る人はなんでカナダのアニメなの?子どもが見てわかるの?面白いの?と言っていた。
  • 上映後に子どもたちに感想文を書いてもらう。
  • 鑑賞前に見るポイント(どういうところを見ると面白い、など)をアドバイスするが、言葉の無い海外作品でも、子どもは自分でちゃんと読み解きをする。
フォーラム2022_Hiruma_ALL230321Slides_Page6
  • こどもの城では小学校高学年対象の映像WSも行った。
  • アニメーション作家を招き、事前に見せる作品に対し、子どもがわからないことを書き出す。
  • それを元にアニメーション作家に取材をするという活動。
  • 子どもたちはびっくりするくらい、おとなが考える以上の読み解きをする。
  • 作家も、こんな見方をしているの?と驚いたり、やりとりがとても面白かった。
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  • 今後こどもたちと作品を作るときには、見て考えさせる映像を見せると良い。
  • 日本のアニメーションは言葉だらけ。
  • 描く枚数を減らすために声優の言葉で表すことをしている。
  • 日本のアニメが解りやすい理由は言葉があるから。
  • NHK Eテレの『プチプチ・アニメ』とか、幼児向け番組の短いアニメーションとか、言葉が無かったり単純にものが動いたり、という短編アニメーションがとても勉強になる。
  • 幼児がわかるように見せるにはどうしたら良いか、という動きや形が研究されている。
  • 昼間
  • これまでのAL指導者講座では、特に言葉が無いと伝わらない場合は言葉で伝えても良いと話してきたが、今日発表の取り組みを見て、言葉を使わない方が良いかも知れないとも思った。
  • より映像的な言語を学習すると、皆さんの活動もより深まっていくと思う。
  • ひとさん
  • えんまりさんも、日本語学習者のクラスで絵画の対話鑑賞をなさっていたが、アニメでも使えると思った。
  • アイスブレイクで使った短編アニメーションを制作した、フランスのスタジオFolimage(フォリマージュ)も子ども向けの台詞のないアニメの制作支援をしている。
  • 解釈の所で使ってもらえる映像もあるかも知れないので参考にしていただきたい。
  •     (ウェブサイトではトレーラーのみ視聴可能。ポスターやシーン画像はダウンロードできる)

休憩

みやせん氏のコメント

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  • みやせん@弘前
フォーラム2022_Miyazaki_ALL230321Slides_Page2
  • 小学校の教員をずっとしていた。その中で考えていたことがある。
  • 系統的な漢字学習として、白川静(故・白川静博士、立命館大名誉教授)の漢字学に基づいて作られている「漢字の成り立ちのビデオ」というとても良い教材がある。
  • アニメと漢字学習の親和性の高さが見られる。
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  • ひるさんの話を聞きながら、ヨーロッパの児童演劇事情と似ていると思った。
  • ヨーロッパの児童演劇も言語を使わないパフォーマンスベースのドラマが主流。
  • EUができて商売の圏域がひろがり、言語を介してしまうと売れない。むしろ、言語を介さない方が商域が拡がる。
  • それなのに日本の児童演劇は台詞が多い。全く同じだなと思った。
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  • 人にはそれぞれ得意な表現形式があり、「ことば」、「からだ」、「もの」、を介していく。
  • ALは「もの」の領域。
  • ところが学校教育は読み書きという文章表現にのみ偏っているので、子どもたちは実は表現ができない。
  • よっしーさんの話を聞いた時に、言葉だからできないのであって、その子たちは表現できないのではないのだ、ということを知っておくべきだと思った。
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  • アニメーテッドラーニングが使う「視覚言語表現」という言い方に少し引っ掛かりを感じる。
  • アニメは、視覚言語の「言語」と言ってしまって良いのか?
  • 文字言語と混同してしまうのではないだろうか?
  • そう考えたときに、シンボルとしての「文字」に対して、アイコンとしての「絵」があり、「もの」と「からだ」に対するアイコンという、この中間を作っていくのが、子どもたちの言語を学ぶ手助けになっていくのではないか?
  • そこに、アニメをやることの意味があるのではないか。
フォーラム2022_Miyazaki_ALL230321Slides_Page6
  • アニメは、「からだ」と結びつく。動くということは身体的。
  • 子どもたちはアニメを見るときに、疑似的に身体を動かすということと関わっている。
  • 静止した絵とそこが違う。
  • このあたりのことを追求していくと、アニメーテッドラーニングの独自の教育的な意義が出てくるのではないか。
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  • 子どもたちにとって、自分の得意なことを何かの手段で表現するということが表現を育てていく。
  • 表現をすること以外は表現を育てない。
  • そうすると、それを使って誰かに何かを伝えるという経験を、その子にとっての低いハードルで積み重ねていくことが必要。
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  • 教育現場では、長いプロセスを分節化しながら、「テーマの設定」、「情報の収集」、「整理分析」、「まとめ表現」、というのが探求プロセスと言われる。
  • このどれかに特化したWSなりがあり、一連の最後には「アニメで作品を作り上げる」というように、プロセスを分節化しないと、のんきさんの発表にあったように、ここが多すぎると子どもたちには負荷が高い。
  • 今回は一コマだけ作ってみるとか、今回はストーリーだけ考えてみるよ、というようなことが、教育現場ならできるだろう。
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  • 成果をポートフォリオとして学びの振り返りに使い、それを教科書にしていく。
  • フランスの教育学者 セレスタン・フレネが、自分たちが学んだことを教科書にして、それを次の学習者が使っていく、ということをしていた。
  • アニメがそのまま教科書になっていくと思った。
  • こういうようなことをやってみたらどうだろう。
フォーラム2022_Miyazaki_ALL230321Slides_Page10
  • 日本語学習者がやりたい学習とは何か?
  • 日本語学習者は、現代口語表現がやりたいのでは?
  • しかし教科書的な日本語とそれはかなり離れている。
  • ドラマ、アニメ、マンガは若い世代にとっては共通言語。
  • うちに来た留学生に日本の文化を紹介しようと思って日本のドラマの話をしたら、ジャニーズの話で学生同士が盛り上がり、私だけ置いて行かれた。
  • つまり、彼らのほうが共通文化と共通言語を持っていた。
  • こういったことを日本語学習で使わないといけないのではないか。
  • 『言語の天才まで一億光年』という本の中に、タイ語の学習を『東京ラブストーリー』を使ってやったという話が出てくる。
  • こういったことが今、日本語学習にとっても必要になっているのではないかと思った。

意見交換

  • よっしー<チャットより>
  • 皆さん、ご清聴いただきありがとうございました。
  • このような発表は初めてで、かなり緊張しまして、お聞き苦しかったかと思います。
  • とても良い経験をさせていただきました。
  • 学校教育全体でICT機器を使った指導が積極的に取り入れられる時代になりました。
  • これからも様々な形でアニメ制作を通した言語表現の実践を行いたいと思います。
  • そろそろ抜けなくてはならない時間になりました。ありがとうございました。
  • ひとさん
  • 昼間先生(ひるさん)とみやせん先生からお題提供をしていただき、ALLjpへの宿題もあり、参加いただいている先生方の今後の授業の参考になる提起をいただいたと思う。
  • 皆さんの実践発表で、今後、部分的にでも取り入れていけるようなところがあったでしょうか?
  • くみくま
  • 今日はたくさんの収穫があった。通常授業の中でも、部分的にでも少しずつ取り入れていきたい。
  • 最も感動したのはチームビルディングの力。ありがとうございました。
  • ひとさん
  • アニメは一人でもできるがたくさんでいろんな知恵を出し合った方が表現が豊かになる。
  • IS
  • こういうことをやっているたくさんの紹介があり、しかも朝霞でも。
  • 投稿の学生が作ったアニメを見ていただきたい。どのようにしたら良いか?
  • アニメ制作は今年も違ったテーマで行うが、美術科だけでは難しい。総合的な学習の時間や他教科の教員も巻き込んで、ということがとても大事。
  • 例えば、ことわざを英語にしてみたらどうだろう、とか、色々なことを考え始めたので、アドバイスをいただきたい。
  • タブレットがあれば何でもアニメーションにできる。
  • タブレットがないときは書画カメラを20台くらい自腹で買ってアニメーションをやった。
  • 今は、アプリは生徒が使えるので、このアプりとこのアプリを入れておいたからあとはやってね、で大丈夫。
  • 是非成果を見ていただきたい。
  • 私は「旅するムサビ」もやっているし、色々な方々に協力していただき、授業を行っている。
  • 朝霞市に「丸沼芸術の森」があり、コローとかミレーの絵を借りて対話型鑑賞を去年行った。
  • これからも外の人の力を借りたい。
  • 先ず皆さんに見ていただいて、こんなことができるよ、というのを教えていただければ。今後もよろしくお願いします。
  • ひとさん
  • 教科横断型で取り組むのがALを取り入れるのに良いのではないかと、かねてから思っている。
  • しかし、先生方へのアプローチをどうすればいいかと、ずっと躊躇していた。
  • 私は「モジュール」と呼んでいるが、みやせんさんが仰ったように「プロセスの部分」を一つずつ短時間で使えるように分けるのは、担当教師が担当するモジュールを取り入れる方向になるので、良いと思う。
  • ALLjpも将来イメージを持っているがなかなか実現に至らず、先生方と一緒に組み立てていきたいと思っていた。
  • 教育の現場でやっていただくと色々出てくる。
  • なゆたさんからこういう情報交換の時間を持つべきというアドバイスをいただいていた。
  • 今後も今日のように、実践されていることを話してもらうのが良いと思っている。
  • なゆた
  • 日本語学習の場でもレベル差や、表現しやすい人、言葉にしにくい人がいる。
  • 特別支援教育でも色々な個性があって、(状況は)似ているんだな、ということがわかった。
  • チームで何か作ることにより役割分担ができ、最後に誰かに見せる、というところで高められる、そういうプロセスになっているところがステキだなと思った。
  • 人に見せてみんなに拍手してもらうのが効果的、だと。
  • もう一点、「表現することが表現を育てる」というのも本当にそうだな、と思う。
  • いくら言葉をたくさん覚えても、それで表現できるようにはならない。
  • 他人の表現を読み解いていくことが大事だな、と。
  • アニメを見ても伝わってくるものを受けるだけで、その先まで考えることは普通に鑑賞だけしているとない。
  • それを授業でやってみると、そこを育てることができ、表現のしかたのレパートリーが構築されていくのだな、と思った。
  • そういう活動は、成人学習者でもやりやすいと思った。
  • ひとさん
  • 先ほど、生徒たちが作った教材を次の教材に、というお話があったが、なゆたさんのお話にもあった、前年の学生や上級クラスの人が作ったアニメを教材に使っていく、というのが良いと思った。
  • 自分の作ったアニメが教材になったぞ、という嬉しい気持ちもあるだろうし、先輩たちが作っていたら、こういうのを自分たちも作れるようになるんだな、という次の励みにもなる。
  • KM
  • 今日は貴重なお話をたくさん聞けて、ありがとうございました。
  • 質問だが、「ひらめきインスピレーション」にとても魅かれるものがあったが、これはALの教材のひとつ?
  • KM
  • 自分もやってみたいと思った。
  • 子どもの頃、『ママとあそぼう! ピンポンパン』(フジテレビのテレビ番組、1966年~1982年)で子どもたちが描いた絵に何か加えてカータンが仕上げていた。カータンになりたいと思っていた。
  • しかし、カータンがやるのでなく、子どもたちそれぞれに絵を描かせる方が良いのではないか、とお話を聞いていて
  • 思った。とても良い教材だと思う。
  • KM
  • 富山でそういう活動をしていきたい。
  • のんき
  • 色々勉強になった。ヒントがいっぱいもらえた。
  • フォーラムの準備段階で、アニメーターがALに関わることについての違和感みたいな話も出ていたが、今回は教育現場の実践の話を聞けてほっとした。
  • アニメーションを作る人ばかりが関わらなくても、ISさんが仰っていたように、アニメ制作はタブレットでできてしまうので、アニメのでき上がりに関して「こうあるべき」は無い。
  • とりあえず作ってアニメーションで表現するというのを実践してもらえるのが良いと、今日は実感できた。
  • ひとさん
  • 学習者は段々うまくなりたくなる。もっとうまくなろうと思った時に、のんきさんやKMさんの技を注ぎ込むともっと良くなると思う。
  • そういう関係を作っていければアニメーターにも加わってもらえるかも知れないし、教育者にも入ってもらえるのではないか。
  • 浪越
  • 色々な情報と経験をシェアしていただいて有難い時間だった。
  • 何よりも、実践は強い、と思った。
  • やってみること、やってみた人の説得力がすごい、ということに先ずは圧倒された。
  • 自分でもやりたいし、みんなにやってほしい。
  • そのためにALLjpがアニメーテッドラーニングを通して何を提供できるか、このような情報交換の機会も提供できるのか、ひとさんと考えていきたいと、皆さんのお話を聞いて思った。ありがとうございました。
  • ひるさん
  • 色々勉強になった。ありがとうございました。
  • 実践されている方の説得力は一番。
  • こういう活動が広まっていくと実践者同士のやりとりも生まれてくる。
  • のんきさんが言っていたように、我々がアニメーテッドラーニングを共同研究で始めたときに予想していた以上の広がりや、授業や学校での実践がなされているということに、ある種驚きを感じた。
  • ただし、アニメーションの作り方は、それによって「表現が伝わるかどうか」を左右するところでもある。
  • アニメーション作家がこの活動に加わるとなると、今日する予定だった話だが、作家の中で自己表現だけを追求しているのではない作家、アニメーションの啓発に興味があり、子どもたちと一緒にWSをやっている作家、特にKMさんのような幼児向けアニメーションを制作している方の技法とか、日本の商業アニメでない分野の人たちの技術協力を得られると、もっと発展していくのではないかと思う。
  • そうなったときにはアニメーション作家側の団体との協働もあるのではないか。
  • 今後この活動がどんどん進んでいくためには、もっと広く賛同者を集める必要があり、PRの必要もあるかな、と感じた。
  • HK
  • 興味深い実践の数々、色々考えさせられた。色々なヒントがあった。
  • 働きかけの仕方でも、教育の目標設定やファシリテーションの仕方でも。
  • いかに自分が取り込めるかを考えていきたい。ありがとうございました。
  • OT
  • 大変勉強になった。
  • 例えば、なゆたさんが仰ったアニメで自動詞・他動詞の勉強をするなど興味深く、自分でも授業に取り入れてみようと思った。ありがとうございました。
  • ひとさん
  • 多くの宿題をいただいたので、これから励んでいきたいし、今後もご一緒させていただきたい。
  • 先ずは何かをやってみましょう。すると、始まります!
  • 今後ともよろしくお願いいたします。次回も是非ご参加ください。

  • 本フォーラムは、アニメーテッドラーニングの日本における普及促進を目的とし、一般社団法人アニメーテッドラーニングらぼと文化学園大学 文化・住環境学研究所との共同研究の下に実施されました。
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