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高校生と日本語学習者のワークショップ2024ーレクチャーノート

2日目 はせさん 「水」についての話題ー「水」について考えよう

  • 全体セッションに戻り、講師はせさんが「水」についての話題を提供した。
  • 以下、レクチャーの聞き取り。
  • わたし(はせさん)の「ワンページャー」を見ながら解説。
  • 左下の地図の上の方に「能登(のと)」と書いた。
  • なぜ「能登」かといえば、今年(2024年)1月1日に大きな地震が起きた。
  • 大きな地震が起きて、当たり前に使っている「水道水(すいどうすい)」がまったく来なくなった。
  • 能登半島(のとはんとう)の一番奥の「珠洲(すず)」という地域では数か月間も水道が使えなかった。
  • わたしは、水道の代わりに使える「水」を探すために能登へ行っていた。
  • 能登の事例を紹介する。
  • 次に、「水」を考えるための知識を話す。
  • スライド:「水」について考えよう
  • スライド2 水の循環(みずのじゅんかん)
  • 水が蒸発して雲ができる。雲から雨や雪が降る。降った雨や雪は山、地面からしみこみ地下水となる。
  • 地下水は再び地面にわき出す。その水は川となり、海に流れる。海の水が蒸発する。
  • 「水」はぐるぐる回っている。
  • わたしたちの暮らし(生活)は「水の循環」に支えられている
  • スライド3 水と災害(さいがい)-能登半島地震の被災地(ひさいち)
  • 能登半島の大きな地震が起こってから、能登では多くの災害が起こった。
  • 家の崩壊(ほうかい) 家が壊れた。
  • 液状化(えきじょうか) 地中に砂が地下水といっしょに地上に噴き出して、地盤(じばん)が沈んだ。
  • 津波(つなみ) 道路に船が乗り上げた。壊れた家の下にある車は、津波が押し込んだ。
  • 土石流(どせきりゅう) 山が崩れて、水といっしょに土、岩石を下流へ押し出した。
  • 洪水(こうずい) とてもたくさんの雨が降り土砂(どしゃ)が押し流され、土石流に水(雨水)が加わり、家を押し流した。
  • 断水(だんすい) 水の不足
  • これらの現象がほぼ同時に発生した。
  • スライド4 水と災害-断水時の水利用
  • 災害で一番困るのは「断水(だんすい」。水道水が使えないこと。
  • 水道が使えないために、能登のひとびとは「雨水(あまみず)」、「井戸(いど)の水」、「わき水」、「地下水(ちかすい)」、「河川の浄化(かわの水をきれいにする)」、「リサイクル水(浄化して、くり返し使う)」を使った。
  • リサイクル水は、少しの水をくり返して使うこと。写真はシャワーで、5人が同じ水を繰り返して使う(水をきれいにするフィルターは5人が使ったら交換する)。
  • スライド5 水と災害-断水時の水利用、トイレ
  • 飲む水はペットボトルでまかなえる。ペットボトルは支援として送られてくる。
  • 下水管(げすいかん)が壊れて、水が流せないため、トイレや風呂(ふろ)で使った水を捨てられない。
  • トイレで用を足しても、大便や小便を流して捨てられない。
  • 代わりに、「携帯用(けいたいよう)のトイレ」の袋に大便や小便をする。
  • ゴミの回収がされず、携帯用トイレの袋が溜まる
  • これらのことから、災害が発生すると「水」がとてもだいじになると、「水」の見直しがされている。
  • スライド6 はせさんが「家」を選ぶときに気にしていること
  • みんなに「水」を自分事(じぶんごと、自分に関係すること)としてとらえてほしいから、わたしの生活で気にしていることを話す。
  • わたしが家を選ぶときに気にする(だいじに考える)ことは3つある。
  • 1つ目 土地が低いところにはなるべく住まない
    • むかし、都市化(としか)される前は、山や川があり、低い土地には農地(のうち)があった。雨の水は山、森、林、農地から地中にゆっくりとしみこんだ。
    • しかし、ひとがたくさん住み、家やビルが建ち(空き地がなくなり)、道路がアスファルト舗装され、下水道(げすいどう)が整備されると、雨は下水に集中して流れる。
    • 雨が多く降り、下水の容量(ようりょう)を超えると、水を下水に流しきれなくなり、川から低い土地へ水があふれてたまる。
    • 低い土地でなく、高いところに住みたい。」
  • 2つ目 給水所(きゅうすいじょ)の近くに住む
    • 水道が完全に壊れなくても、すべての家と家に水を配れなくなることもある。
    • 配水(みずをくばる)のもとになる「給水所」の近くなら、水を取りに行ける。
  • 3つ目 わき水の近くを選ぶ
    • 断水でも、地下の水が使える。「わき水(地下水が噴き出す)」は電気がなくても、水が自然にわき出る。
    • 水道がなくても水をくめる。

2日目 さとーさん 1分間で伝える、伝わる映像

  • 1分間の映像の映画祭「The One Minutes Jr.」(12歳~20歳、高校生の応募が多い)で審査員をしていたので、たくさんの1分間の映像を見てきた。
  • その中で、わたしの印象に残った映像を見てもらう。
  • 1分間でも、こんなにいろいろなことが伝わることを見てほしい。
  • 工夫、どうすれば1分間、短い時間で言いたいコトが相手に伝わる映像になるかを見てほしい。
  • アニメーションでなく、実写の映像だが、短い時間で伝えるということは共通している。
  • 参考の映像で、自分自身の気持ちや自分のまわりでおこっていることが伝われば良いと思う。
  • 高校生が作成した映像2本を見せる。
  • 1本目、アフリカのコンゴの高校生。
  • 1週間の食事を描いている。右下に英語で日曜の夕食などテロップが出ている。
  • わたしはすごく良いと思う。見せ方も良いと思う。
  • みんなは、なにを感じたか?
  • この作者はなにを伝えたかったのか?
さとーキョキョさんは、どう思ったか?
キョキョ作者の高校生は歌を歌いながら食事の動画を撮っている。1週間の食事を決まったシーン(構図)で見せた。楽しく、1週間の食事を伝えた。
さとー歌が聞こえる。楽しそうな感じに聞こえるが、映像を見ると、わたしは悲しい、「あー」と思った。
もくもく    歌は聞こえるが、わたしも少し悲しいと感じ。食べ物が簡単(質素)で、わたしたちの食べ物の方がもっとおいしいと思う。映像では、毎日毎日同じ食事なのに主人公は楽しそう。地域によって違うと思う。
さとー すばらしいコメント。楽しそうに見えるが、「きょうは(食事が)ある。でも、食事がない日もある。皿もなくて、手だけの日も。土曜のディナーだけはたくさんある。
ふたりが話してくれたことが、ちゃんと伝わっている。
さとーすずさん、見せ方で気づいたことはあるか?
すず カメラの位置が一定で、ものの動きが良く見える。同じリズムで、食べ物がある日も、ない日も映像が変わるから変化がわかる。
さとーその通り。同じカット、上から見せる、手が出てくる、皿が見える。ほかの情報がない。同じものが繰り変えさせる。違いが見える。さっきと違う、きのうと違うのが見てわかる。とてもシンプルだが、繰り返すとよくわかる。
繰り返すことで差を見せる技法。
「差」を見せる。
  • もう1本、アイルランドの高校生の映像。
  • 1日のことを見せている。技巧的だが、2つの国の違いが見える。
  • 1日にやることが多くて、忙しい。都会の高校生の1日を見せている。
  • 絵を描いて塗りつぶしたのを逆再生をして、1日起こったことを凝縮して忙しい画で見せる。技巧的には上手いと思う。
  • 地域の違いが見える。2本とも上手に1分間を使っている。
  • みんながつくるアニメーションは1分間より長いかもしれないが、短い映像をつくるときのアイデアを得てほしい。
  • The One Minutes Jr.のサイトで、たくさん多くの1分間映像がエントリーされたのが見られる。あとで確認してほしい。
  • 参考映像
  • さとーさんが見せた2本の「1分間の映像」(1本目、3本目)。
  • そのほかにも、世界のいろいろな地域に暮らすティーンエージャーたちが制作した映像が見られます。
  • The One Minutes Jr. Best Of>>

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