- 3日目(10月20日) のんきさんのレクチャー:いろいろなアニメーションの 表現(ひょうげん)と素材(そざい)
- 3日目(10日20日) スーさんのレクチャー:オノマトペと漫符(まんぷ)
- 3日目(10月20日) のんきさんのレクチャー:みんなでつくるアニメの 内容をかんがえよう!
3日目 のんきさん みんなでつくるアニメの 内容をかんがえよう!
- 伝えたいコト、テーマが決まったら、画面(フレーム)の中で、どのようなストーリーを見せるかを考える。
- できるだけ具体的なのが良い。グループでストーリーを具体的に考え、ストーリーを育ててほしい。
- アイデアノートの2ページ目にある項目。
- 画面(フレーム)の中で、
- どのような登場人物やアイテムが、
- いつ、
- どこで、
- なにを、
- どのようにしているかを考える。
- それらのことをグループの中で共有する。
- だれが?
- メインのキャラクター(主役)は小さくせず、はっきりとつくる。
- 背景、どこでを考えるには、メインのキャラクターを目立たせるようにする。
- いつ?どこで?が伝わるように順番を考える。
- ぜんぶ(すべて)をいっぺんに見せず、はじめに「いつ、どこで」を見せるとよい。
- 「いつ」は時間、時代/未来・現在・過去。
- 具体的にするために、「いつ、どこで」を文字で示すこともできる。
- キャラクターがなにをしているか?
- 「していること」(大事なアクション)だけを動かすと、注目されて、伝わりやすい。
- どのように?は、オノマトペを考えると良いだろう。
- 雨が降るシーンならば、どのような雨にするかをグループで話し合う。
- ストーリーが決まったら、「カット表」や「ストーリーボード」を書く。
- 誰かが代表して、絵に書いていくと、グループのみんなが理解できる。
- 次のステップは、役割を決めると、制作がやりやすくなる。
- デザイン、アニメーションの撮影、音楽やナレーション。
- 編集は最後に、アニメーションと音をまとめる作業。
- 自分ができること、得意なことを考えて、みんなで話し合って役割を決める。
- Slackでデータを共有すると、同じものを使いながら制作できる。
3日目 スーさん オノマトペと漫符(まんぷ)
- ※著作権関係で配布できない図版は削除しています。
- 漫符(まんぷ)とは、マンガの記号のこと。
- 説明の前に質問をする。2つの絵(同じ女の子の顔)を見せる。
- どちらの絵がわかりやすいか、どちらの顔が怒っているようにみえるか、答えてほしい。
- (ほとんどのひとが、オノマトペと漫譜が書かれた、右の絵を選ぶ)。
- この絵にはオノマトペと漫符が使われている。
- (赤い線で囲まれた)「イラッ」はオノマトペ。
- (青い線で囲まれた)怒りのマーク、短い線は漫符。
- オノマトペと漫符を上手に使えば、絵をもっとわかりやすく表現できる!
- オノマトペを説明する。
- オノマトペ(onomatopee)とはフランス語。英語ではonomatopoeia。
- 擬声語(ぎせいご)、擬態語(ぎたいご)、擬音語(ぎおんご)などを意味することば。
- 世界中の言語にオノマトペがあると言われるが、日本語には特に多く、10,000語以上あるとされる。
- 例を示す。青い文字がオノマトペ。
- 音、形を表現することばがある。
- 日常会話、小説、ドラマ、映画で使われる。アニメとマンガではとても多く使われる。
- 特にマンガには「音」や「声」がない。オノマトペが音や声を担当する。
- マンガやアニメのオノマトペは、文字でも、音でもある。形がすべて違うから絵でもある。
- マンガとアニメのオノマトペは、ひらがな、カタカナでの表現がほとんど。
- しかし、アルファベット、漢字のオノマトペもある。
- 英語が話せるメンバーもいるし、中国のメンバーは漢字が得意だろうから、メッセージアニメにはひらがな、カタカナ、アルファベット、漢字でオノマトペを加えてほしい。
- アニメにもオノマトペが登場する。
- アニメには音があるから、いろいろな種類があるが、例のように「絵」の形もある。
- オノマトペのルール。
- 日本語には、濁音、清音、半濁音がある。
- 濁音(だくおん)が付くオノマトペは大きい、重い、鈍い、きたないもの。
- コロコロは軽いもの。ゴロゴロはもっと重いもの。
- 清音(せいおん)は小さい、軽い、鋭い、美しい印象。
- 半濁音(はんだくおん)は清音と濁音の間のもので、弾むようすを表す。
- ペラペラは、ことばを上手に話す。ベラベラは、話しが多すぎる。
- オノマトペを聞いたら、こういうイメージかな、と考えてみて。
- 促音(そくおん)は、スピード感が出る。
- くるっは、短い、急に回る感じ。
- サクッは、短い間に起こっていること。
- ぐちゃっは、急に起こる感じ。
- 長音(ちょうおん)は、時間の長さを表す。
- じーは、長い間にかけて、ゆっくり起こっている印象。
- 擬態語(ぎたいご)はひらがな、擬音語(ぎおんご)はカタカナで書くことが多いが、決まったルールはない。
- 日本語で漢字・ひらがな・カタカナはどのように使い分けるか?
- わたしも、どうして漢字やひらがなを使い分けるんだろうと思っていた。
- 外国語を日本語で書くときはカタカナが多い。
- ただし、英語から来たcoffee、「コーヒー」はカタカナで書くが、「珈琲」と漢字で書くこともある。
- ほかの場合は、漢字・ひらがな・カタカナのどれで書いても良いことばをあえて使い分けるのはニュアンスの違いを付けるため。
- ニュアンスなので、はっきりしたルールはないが、目安はある。
- 漢字で書くと、まじめ、硬い、大人っぽい、意味が強い印象を受ける。
- ひらがなで書くと、読みやすい、親しみやすい、わかりやすい、やわらかい、楽しい印象。わかりやすい部分は子どもっぽい印象につながる。
- ひらがなだけで書くと子どもっぽくなり、漢字がわからないからと思われることもある。
- 「可愛い」より「かわいい」は、よりかわいいことが伝わる。
- カタカナは、硬い(漢字よりは硬くない)、冷たい、目立つ(強調したい)、ポップ。
- 元の漢字と違う意味を伝えることもある。
- 「薬」は薬局でもらう、病気を治す薬。
- 「クスリ」は違う意味を持つという意図が伝わる、やってはいけない麻薬。
- マンガやオノマトペを入れるときに考えること。
- ①ひらがな?、カタカナ?、英語?、漢字?
- ②形(かたち)をどうするか?
- ③大きさはどのくらいにするか?
- ④色をどうするか?
- ⑤なん回くり返すか?
- 「ドン」でも、どのような形にするかでイメージが変わる。
- 漫符(まんぷ)にもいろいろなものがある。
3日目 のんきさん いろいろなアニメーションの 表現(ひょうげん)と素材(そざい)
- コマ撮りアプリ「Stop Motion Studio(ストップモーションスタジオ)」や、使い慣れたアプリでアニメ撮影をすると思う。
- ストップモーションスタジオでコマ撮りするとして、カメラと被写体の位置関係を説明する。
- 横からの撮影(カメラを被写体の横に置く)は、立っているキャラクターや立体物(3D)、人形に向いている。(下写真の左)
- 上からの撮影(カメラを被写体の上や斜め上に置く)は、平面的(2D)な素材に向いている。(下写真の右)
- 使いたい素材に適した撮影の仕方を考えてほしい。
- 2D(平面的)な素材には、「切り紙(カットアウト)」が基本的でお勧めする。
- 切り紙は、グループでキャラクターや背景を決めたら、みんなでデザインをシェア(共有)できる。
- 決めたデザイン画をSlackで共有したら、各自がプリントアウトしたり、書き写したりして、同じデザインを使いやすい。
- 2D(平面的)な素材は紙のほかに、いろいろなモノが使える。
- わたしがアニメーションで使った素材を紹介する。
- 綿、ビーズ、ふわふわした布、キラキラした素材(プラスチック)を使った。
- 複数の素材を組み合わせて使うと楽しくできると思う。
- (アニメーション①を見る)。
- 「水」として使える素材。
- (参考のアニメーション②を見る)。
- 紙を切って「波」を表現した。
- 金属ワイヤーを切ったり、曲げたりして、「雨」や「波」を表現した。
- 透明感のある輪ゴム、ビーズは「水の滴」などを表現できる。
- 食品ラップ、アルミホイルも使える。
- (アルミホイルを使ったアニメーション③を見る)。
- 人間の手とアルミホイルでつくった小さい人形がコマ撮りの素材として使われた。
- アルミホイルは形を変えたり、曲げられるので使いやすい。
- (参考のアニメーション④を見る)。
- アメリカのアーティストKendraさんの切り紙アニメーションメイキング。
- 「紙」を使ったアニメーションで、人間の頭部と胴体を連結する方法を説明している。
- スチールのフレームを使う撮影台の説明もしている。
- (参考のアニメーション⑤を見る)
- 切り紙(カットアウト)で、紙のパーツを使った、キャラクターの表情を変える方法を説明している。
- 目だけを異なる形でパーツを複数つくり、それを置き換えると、いろいろな表情ができる。
- 最後に、デジタルドローイングのアプリを使った、実写とアニメを合成した映像を紹介する。
- 去年のワークショップで制作されたメッセージアニメーション(グループ1)。
- コマ撮りでない技法でも良い。
- グループで話し合ってください。
2日目 はせさん 「水」についての話題ー「水」について考えよう
- ビデオ「Think Water」を観て感じたこと、考えたことをグループで話し合った。
- 全体セッションに戻り、講師はせさんが「水」についての話題を提供した。
- 以下、レクチャーの聞き取り。
- わたし(はせさん)の「ワンページャー」を見ながら解説。
- 左下の地図の上の方に「能登(のと)」と書いた。
- なぜ「能登」かといえば、今年(2024年)1月1日に大きな地震が起きた。
- 大きな地震が起きて、当たり前に使っている「水道水(すいどうすい)」がまったく来なくなった。
- 能登半島(のとはんとう)の一番奥の「珠洲(すず)」という地域では数か月間も水道が使えなかった。
- わたしは、水道の代わりに使える「水」を探すために能登へ行っていた。
- 能登の事例を紹介する。
- 次に、「水」を考えるための知識を話す。
- スライド:「水」について考えよう
- スライド2 水の循環(みずのじゅんかん)
- 水が蒸発して雲ができる。雲から雨や雪が降る。降った雨や雪は山、地面からしみこみ地下水となる。
- 地下水は再び地面にわき出す。その水は川となり、海に流れる。海の水が蒸発する。
- 「水」はぐるぐる回っている。
- わたしたちの暮らし(生活)は「水の循環」に支えられている。
- スライド3 水と災害(さいがい)-能登半島地震の被災地(ひさいち)
- 能登半島の大きな地震が起こってから、能登では多くの災害が起こった。
- 家の崩壊(ほうかい) 家が壊れた。
- 液状化(えきじょうか) 地中に砂が地下水といっしょに地上に噴き出して、地盤(じばん)が沈んだ。
- 津波(つなみ) 道路に船が乗り上げた。壊れた家の下にある車は、津波が押し込んだ。
- 土石流(どせきりゅう) 山が崩れて、水といっしょに土、岩石を下流へ押し出した。
- 洪水(こうずい) とてもたくさんの雨が降り土砂(どしゃ)が押し流され、土石流に水(雨水)が加わり、家を押し流した。
- 断水(だんすい) 水の不足
- これらの現象がほぼ同時に発生した。
- スライド4 水と災害-断水時の水利用
- 災害で一番困るのは「断水(だんすい」。水道水が使えないこと。
- 水道が使えないために、能登のひとびとは「雨水(あまみず)」、「井戸(いど)の水」、「わき水」、「地下水(ちかすい)」、「河川の浄化(かわの水をきれいにする)」、「リサイクル水(浄化して、くり返し使う)」を使った。
- リサイクル水は、少しの水をくり返して使うこと。写真はシャワーで、5人が同じ水を繰り返して使う(水をきれいにするフィルターは5人が使ったら交換する)。
- スライド5 水と災害-断水時の水利用、トイレ
- 飲む水はペットボトルでまかなえる。ペットボトルは支援として送られてくる。
- 下水管(げすいかん)が壊れて、水が流せないため、トイレや風呂(ふろ)で使った水を捨てられない。
- トイレで用を足しても、大便や小便を流して捨てられない。
- 代わりに、「携帯用(けいたいよう)のトイレ」の袋に大便や小便をする。
- ゴミの回収がされず、携帯用トイレの袋が溜まる。
- これらのことから、災害が発生すると「水」がとてもだいじになると、「水」の見直しがされている。
- スライド6 はせさんが「家」を選ぶときに気にしていること
- みんなに「水」を自分事(じぶんごと、自分に関係すること)としてとらえてほしいから、わたしの生活で気にしていることを話す。
- わたしが家を選ぶときに気にする(だいじに考える)ことは3つある。
- 1つ目 土地が低いところにはなるべく住まない。
- むかし、都市化(としか)される前は、山や川があり、低い土地には農地(のうち)があった。雨の水は山、森、林、農地から地中にゆっくりとしみこんだ。
- しかし、ひとがたくさん住み、家やビルが建ち(空き地がなくなり)、道路がアスファルト舗装され、下水道(げすいどう)が整備されると、雨は下水に集中して流れる。
- 雨が多く降り、下水の容量(ようりょう)を超えると、水を下水に流しきれなくなり、川から低い土地へ水があふれてたまる。
- 低い土地でなく、高いところに住みたい。」
- 2つ目 給水所(きゅうすいじょ)の近くに住む。
- 水道が完全に壊れなくても、すべての家と家に水を配れなくなることもある。
- 配水(みずをくばる)のもとになる「給水所」の近くなら、水を取りに行ける。
- 3つ目 わき水の近くを選ぶ。
- 断水でも、地下の水が使える。「わき水(地下水が噴き出す)」は電気がなくても、水が自然にわき出る。
- 水道がなくても水をくめる。
2日目 さとーさん 1分間で伝える、伝わる映像
- 1分間の映像の映画祭「The One Minutes Jr.」(12歳~20歳、高校生の応募が多い)で審査員をしていたので、たくさんの1分間の映像を見てきた。
- その中で、わたしの印象に残った映像を見てもらう。
- 1分間でも、こんなにいろいろなことが伝わることを見てほしい。
- 工夫、どうすれば1分間、短い時間で言いたいコトが相手に伝わる映像になるかを見てほしい。
- アニメーションでなく、実写の映像だが、短い時間で伝えるということは共通している。
- 参考の映像で、自分自身の気持ちや自分のまわりでおこっていることが伝われば良いと思う。
- 高校生が作成した映像2本を見せる。
- 1本目、アフリカのコンゴの高校生。
- 1週間の食事を描いている。右下に英語で日曜の夕食などテロップが出ている。
- わたしはすごく良いと思う。見せ方も良いと思う。
- みんなは、なにを感じたか?
- この作者はなにを伝えたかったのか?
さとー | キョキョさんは、どう思ったか? |
キョキョ | 作者の高校生は歌を歌いながら食事の動画を撮っている。1週間の食事を決まったシーン(構図)で見せた。楽しく、1週間の食事を伝えた。 |
さとー | 歌が聞こえる。楽しそうな感じに聞こえるが、映像を見ると、わたしは悲しい、「あー」と思った。 |
もくもく | 歌は聞こえるが、わたしも少し悲しいと感じ。食べ物が簡単(質素)で、わたしたちの食べ物の方がもっとおいしいと思う。映像では、毎日毎日同じ食事なのに主人公は楽しそう。地域によって違うと思う。 |
さとー | すばらしいコメント。楽しそうに見えるが、「きょうは(食事が)ある。でも、食事がない日もある。皿もなくて、手だけの日も。土曜のディナーだけはたくさんある。 ふたりが話してくれたことが、ちゃんと伝わっている。 |
さとー | すずさん、見せ方で気づいたことはあるか? |
すず | カメラの位置が一定で、ものの動きが良く見える。同じリズムで、食べ物がある日も、ない日も映像が変わるから変化がわかる。 |
さとー | その通り。同じカット、上から見せる、手が出てくる、皿が見える。ほかの情報がない。同じものが繰り変えさせる。違いが見える。さっきと違う、きのうと違うのが見てわかる。とてもシンプルだが、繰り返すとよくわかる。 繰り返すことで差を見せる技法。 「差」を見せる。 |
- もう1本、アイルランドの高校生の映像。
- 1日のことを見せている。技巧的だが、2つの国の違いが見える。
- 1日にやることが多くて、忙しい。都会の高校生の1日を見せている。
- 絵を描いて塗りつぶしたのを逆再生をして、1日起こったことを凝縮して忙しい画で見せる。技巧的には上手いと思う。
- 地域の違いが見える。2本とも上手に1分間を使っている。
- みんながつくるアニメーションは1分間より長いかもしれないが、短い映像をつくるときのアイデアを得てほしい。
- The One Minutes Jr.のサイトで、たくさん多くの1分間映像がエントリーされたのが見られる。あとで確認してほしい。
- 参考映像
- さとーさんが見せた2本の「1分間の映像」(1本目、3本目)。
- そのほかにも、世界のいろいろな地域に暮らすティーンエージャーたちが制作した映像が見られます。
- The One Minutes Jr. Best Of>>
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