- 日本と中国とフィリピンに住む13名の高校生と大学生グループリーダー4名が協力し合い、「水」という社会的にも科学的にも、ローカルにもグローバルにも考察できるテーマについて、3ヶ月間オンラインミーティングやコミュニケーションツールでアイデアを出し合い、話し合いを重ねた上で、デジタルツールを駆使しながらメッセージアニメを作成、発表しました。
- 目次
- 成果:メッセージアニメーションとグループワークのプロセス
- 参加者の感想
- 5日目ファイナルプレゼンテーション
- 全体講評
- ファイナルプレゼンテーション終了後のふりかえり
- 講師から全体について「水」の観点からコメント
- 全体セッションで、ひとりひとこと
- 参観者アンケートの回答
- ワークショップの概要
- 目的、目標、達成目標(提出物)
- 実施概要
- 参加者
- グループ編成
- 運営体制ー講師、ファシリテーター、事務局スタッフ、大学生リーダー
- ワークショップの言語
- 文字情報からメッセージアニメーションへの置き換えプロセス
- ワークショップの全体計画
- 文字情報からメッセージアニメーションへの置き換えプロセス ステップ1~ステップ6
- ステップ4、ステップ5 メッセージアニメの設計 ワークフローとワークシート
- ワーク5日間の進行、内容
- 講師、大学生リーダー、事務局スタッフのアンケート回答
- 実施報告書「アニメで考える、アニメで伝える、わたしたちのまちと未来 高校生と日本語学習者のアニメーテッドラーニング」(PDF)>>
- 本報告に掲載する図版、文章、動画等の著作権は一般社団法人アニメーテッドラーニングらぼかつ本ワークショップの参加メンバーが保有しており、無断転載・無断使用・無断改変を固く禁じます。
1.成果:メッセージアニメーションとチームワークのプロセス
グループ1 洋のかなた冒険隊「洋子のしずく」
- メンバー:いっちゃん(中国在住)、たい(中国在住)、あかあや(中国在住)、キョキョ(中国在住)
- グループリーダー:めい(武蔵野美術大学)、さら(武蔵野美術大学)
グループ2 みずきずな「雫の変身物語」
- メンバー:もくもく(中国在住)、Haruka(中国在住)、グレース(フィリピン在住)、もり(フィリピン在住)
- グループリーダー:ゆうか(慶応義塾大学)
グループ3 MIXじゅーす「雨の日の夜に」
- メンバー:なつき(日本在住)、はな(日本在住)、ふー(日本在住)、すず(日本在住)、くりこ(中国在住)
- グループリーダー:かな(武蔵野美術大学)
2.参加者の感想
参加者のアンケート回答
- 5日目最終発表会終了後の参加者アンケートより、回答者11名
- Q 発表会はどうでしたか?

- Q 発表会の進むスピードはどうでしたか?

- Q 自分のグループのプレゼンテーションはどうでしたか?

- Q ほかのグループのプレゼンテーションはどうでしたか?

- Q 発表会で、翻訳アプリなどを使いましたか?

- Q ワークショップ(1日目~4日目)は期待した内容でしたか?

- Q ワークショップ中の講師のレクチャーや講評、アドバイスはどうでしたか?

- Q グループワークはどうでしたか?(複数回答可)
- 6名 とても楽しかった。
- 5名 楽しかった。
- 0名 楽しくなかった。
- 0名 やることわからなかった。ときどき、やることがわからなかった。
- 5名 やることが多かった。
- 3名 時間が足りなかった。
- 0名 時間が長すぎた。全体ワークをもっとやりたかった。
- 0名 言いたいことが言えなかった。
- Q 「水」を考えたり、グループで話し合うのはどうでしたか?

●難しいことはあったが、勉強しなくてもワークはできた:3名
- Q Slackはどうでしたか?(複数回答可)
- 5名 対面よりも話しやすい。
- 3名 対面の方が話しやすい。テキストだけだと、相手の考えや思いがわかりにくい。
- 6名 対面とSlack、どちらも話しやすい。
- 0名 使いづらい。操作がやりにくい。
- 6名 イラストや動画もアップできて便利。
- Q メッセージアニメは、自分の期待通りのクオリティでできましたか?

- Q アニメで、伝えたいコト(メッセージ、アイデア)を伝えられたと思いますか?

- Q スケジュール通りにアニメ制作(自分の担当したところ)はできましたか?

- Q ワークショップ参加前と終了後で、考えなどがかわりましたか?(複数回答可)
- 11名 「水」に関する考えが変わった/深まった。
- 6名 「水」のことをもっと勉強したい。
- 6名 「水」の問題を解決するために行動したい。
- 8名 「水」以外の問題、「水」から派生する問題に興味を持った。
- 3名 アニメが以前よりもうまくつくれるようになった。
- 6名 アニメをはじめてつくれた。
- 6名 アニメでメッセージやアイデアを伝えられると思えた。
- 5名 アニメ制作をもっとうまくつくりたい。
- 3名 日本語の会話と読み書きがうまくなった。
- 7名 母語話者でないひとたち、いろいろな文化のひとたちとの交流へのハードルが下がった。
- 5名 仲間と社会的課題を考えたり、解決に取り組むのが楽しくなった。
- 0名 母語話者でないひととの交流は難しいと思った。
- Q 講師に伝えたいことがあれば、書いてください。イラストなどでもいいです(文字以外なら、Slackにアップしてください)。中国語で書いていいです。
- ご説明ありがとうございました!水のこともたくさん学べましたし、アニメーションの作り方もわかりました。
- 先生は水やアニメーションに関するさまざまな知識を教えてくださり、本当にいっぱい学んだと感じました。
- じゅんさんへ:ワークショップをする時,いろいろなアドバイスや手伝ってくれて,ありがとうございます。
- 優しくて親切な先生だと思います。
- のんきさんへ:のんきさんはいつもにこにこしているので,のんきさんの笑顔をすごく覚えています。
- 最後の編集する時,いろいろなアドバイスしてくれてありがとうございます。
- 水に関する知識いろいろ勉強になりました、そしてアニメ作りの部分でさまざまなアドバイスしてくれてありがとう。
- ワークショップで「水」についてのことを勉強になりました。
- アニメーション制作でどんなことに気をつけたら良いかのアドバイスが参考になりました。
- Q 【自由意見】 なんでも自由に書いてください。イラストなどでもいいです(文字以外なら、Slackにアップしてください)。中国語でかいてもいいです。
- ひとさんとなみさんへ:このワークショップに参加するのがよかったと思います。こんなに素晴らしいワークショップに参加するチャンスをしてくれて,ありがとうございます!
- この経験はきっと大切にしながら生きていきます。
- みんなと協力してアニメを作るのは本当に楽しいです❣
3.5日目ファイナルプレゼンテーション
- 2024年12月22日オンラインでファイナルプレゼンテーションを実施した。
- グループ発表の内容と講師講評、また参観者がPadletに投稿したコメントは「グループの成果」に掲載しています。
全体講評
- 本ワークショップでの多文化・クリエイティブ学習 - 講師・スー(ユースギョン)
- 事務局:
- このワークショップは多文化でクリエイティブな学習。しかも「水」という重いテーマを扱い、何年か実施している。
- マンガ研究が本業でいらっしゃる、講師のユースギョンさん、スーさんには何年も一緒にやっていただいている。
- このワークショップにおける、多文化・クリエイティブ学習について話していただく。
- スー
- 何年も参加しているが、年ごとに個性が違うメンバーが集まり、毎年違う経験をさせていただき、楽しい。
- 今回目立ったのは、最近のテクノロジーの発達で翻訳ツールを活用してコミュニケーションとっていたこと。
- 翻訳ツールの活用を勧めたが、気づいたのは、翻訳ツールを使うのは良いが、そこから出てきた内容をそのまま使うことで逆に難しいことばになってしまったり、ただ読み上げるだけだと気持ちが入っていないことばになるのではと、心配になることがあった。
- 日本のメンバーも翻訳ツールを使うことはあるだろうし、中国のメンバーも翻訳ツールを使っていくだろう。
- 翻訳ツールを使うのは問題ないが、翻訳文を見直して、自分のことばにして伝えるとより良いと思った。
- 「水」がテーマだから「水」に関する話をしながら、互いのこと、互いの国のことを知り合った。この人はこういうタイプだとか、このひとはこういう特徴があるとかを気づく姿が見受けられた。
- 多文化交流というと大袈裟に聞こえるが、結局は、人と人とのつながりから始まる。
- 生まれたところ、育ったところが違い、使うことばが違うと、「この人は、なぜ、こういうことをするのか?」、「なぜ、こういうことを話すのか?」など、あると思う。
- わたしが一番大事にしてもらいたいこと、わたしも大事にしていることを共有したい。
- Don’t be judgment, be curious.
- 決めつけたり、判断したりする前に、好奇心を持とう。
- ほかのひとのことばや行動が気になるときに「変な人かも?」と思うかも知れないが、その気持ちは置いておいて、決めつけたり判断する前に、「なぜ、この人がこういうことばを言うのか?」、「なぜ、こういう行動をするのか?」と、好奇心を持って考えると役に立つと思う。
- 今回の経験でみなさんは気づいたと思う。これからも一緒に頑張っていきましょう。
- 事務局(ひとさん):
- 9月の末から本日まで5回に渡って交流したことで気づきがあれば、アニメをつくった以上に良いことだろう。
- 翻訳ツールを活用した。時に翻訳文をそのまま読み上げて分からなくなることもあったが、今日のプレゼンで、Harukaさんが最初の原稿とは違い、自分のことばでしゃべった部分があり、とても良かった、伝わった。
- スーさんが言ってくれたように、自分のことばを見つけて伝えてくれるといいと思う。
- 日本のメンバーにも言えることだ。日本語はマイナー言語で、日本の外に出たら伝わらないことば、現地の国の言語を話さなければならないこともある。そんなとき、自信を持って自分のことばにできると良いと思う。
- 事務局(なみ):
- ご参観に感謝を申し上げる。
- 今日の発表で、リハーサルと本番で成長があったり、みんな素晴らしいと思いながら聞いていた。
- アニメ―テッドラーニングが目指す、自分が伝えたいコトをしっかりと持つ、伝えられる手段を工夫して伝えるということをメンバーが苦労して体現してくれた。
- 国を超え言語を超え、時間の無いなかオンラインで協力してアニメを作り、苦労して達成した高校生、大学生リーダーたちに心から敬意を表したい。
- Padletにコメントしていただくことが参加者の励みになり、観てくださったということで自信にもなる。
- ご覧いただいたみなさんの温かなアドバイスをこれからもいただければと思う。
ファイナルプレゼンテーション終了後のふりかえり
- <<講師から全体について「水」の観点からコメント>>
- じゅん:
- 「水」の問題を身近に捉えた作品をつくったと思う。
- 水と人間の関わりは密接だが、地域毎に「水の姿」がすごく変わる。グローバルな問題だが、描き方としては、地域毎でまったく違う「水」の様子があるということ。
- それに対する暮らしや文化への影響がアニメに反映されていて、面白かった。
- 「水」の問題のいろいろな姿、水が少ないとか、汚染されているとか、気候変動の影響で水の動きが変わっているといったこともアニメの描写の中に出ていて、非情に面白かった。
- 3つのアニメを一遍に観ると、このアニメを使って友だちや小学生とかに水のことを伝えることが次の段階としてできるだろう。
- 子どもたちが3つを観て、どのような感想を持つかということだ。そうすると、みんなが先生という立場で議論できるのではないだろうか。
- はせ:
- グローバルに、地球規模で捉えると、水が豊かな地域と、水が使えない、飲み水すら得られない地域がある。ビデオ「Think Water」でも見たとおりだ。
- 3つのグループに共通するのは、比較的水の豊かな地域で起こっている問題を取り上げた。汚い水を浄化できるシステムがある地域、比較的豊かな国での出来事だ。汚くても、その水を飲まないといけない地域もある。
- 3つのグループがいろいろな切り口から「水」を見たのだが、さらに水の問題を深く、深く関わってもらえたら嬉しい。
- 事務局:
- このワークショップは入口。ニュースを見たり、洪水に遭ったり、水がとても少ない地域に住むかも知れないし、日本や中国から水が無くなるかも知れない・・・そういったことを想像しながら、水に取り組んでくれたら良いだろう。
- <<グループのふりかえり>>
- グループでおこなったメンバーと大学生リーダーのふりかえりは「グループの成果」に掲載しています。
- <<全体セッションで、ひとりひとこと>>
- メンバー(日本):
- 今回の交流を通じて、中国とか、ほかの国の水に関する文化の違いを知り、アニメーションをつくることの大変さを知れたので、よい体験ができた。
- メンバー(日本):
- 初めてのことばかりで不安で一杯だったが、作業を進める内に出来ていくのが楽しくて、達成感が生まれた。
- ほかのグループ作品を見て表現の違いを学べた。
- アニメーションをつくるときに中国のメンバーと交流して、文化の違いも学べた。
- メンバー(日本):
- 最初、「水」について思いついたのが水質汚染などの環境問題にしか目が行っていなかった。
- 中国のメンバーと強力してアニメをつくれて、文化の違いなど、環境問題以外にも「水」について知ることができた。
- アニメ制作が初めてで、最初はできるか不安だったが、撮影していくうちに、こうしたら効率よくなるかとか、いろいろな表現方法の発見があった。
- メンバー(日本):
- ほかの国のひととオンラインでつながることも、アニメーション制作も初めてだった。
- 「水」の知識、国による文化、アニメのつくり方など、全く知らない分野に挑戦できて良かった。
- メンバー(中国):
- 日本のメンバーとアニメ制作できて嬉しい。みんなと協力して、相談しながら、段々成長できた。
- ワークショップ参加は本当に良かった。
- メンバー(中国):
- 初めてアニメをつくった。みんなと互いに意見を話し合うことは大切な経験だった。
- グループのメンバーと助け合い、先生たちにも感謝の気持ちを伝えたい。わたしの人生で大切な経験になった。
- メンバー(中国):
- アニメ制作が初めてで不安だった。メンバーとリーダーが優しくて、話し合ったり、アニメをつくるのが面白い経験だった。
- 「水」について多くの知識を得て勉強になった。とても楽しかった。
- メンバー(中国):
- 短い時間だったが、良い経験だった。いろいろなことを勉強した。
- メンバー(中国):
- みんなと協力してとても楽しかった。水資源保護をテーマにしたイベントは有意義だった。
- グループでアニメをつくる過程も非常に面白かった。水資源の大切さも認識した。
- メンバー(中国):
- アニメのつくり方がよく分かった。静止したモノをダイナミックに見せることが面白かった。
- アニメ制作でチームワークの重要性を感じた。
- メンバー(中国):
- 高校3年生で進学のために忙しいから参加に心配だった。完璧に完成できるか?と思った。
- みんな親切で、いろいろと良いアドバイスをしてもらい、協力してくれた。アニメ制作に面白さを感じるようになった。
- 素晴らしい思い出になる。
- 大学生リーダー:
- 発表会のギリギリまでドタバタだったが、終わった後に、悔いはないみたいに行ってくれるメンバーもいて、すごく楽しかった。
- ほかのグループの発表で、こんなに細かくできるだとか、伝え方も伝えたいコトもグループそれぞれで楽しかった。
- 大学生リーダー:
- 進めることに一生懸命になっていたが、メンバーたちがアニメを進めようと積極的に参加してくれて嬉しかった。
- こうすればよかったとか、もう少しサポートできたとか、思うことはあるば、一緒に話し合う過程は楽しかった。
- 大学生リーダー:
- 武漢のみんなとアニメーションをつくれて、とても楽しかった。武漢のみんなの「水」への関心を知ることができた。中国の水問題を知ることができた。わたしも勉強になった。
参観者アンケートの回答
- 終了後に回答していただいたアンケートより、5名回答
- Q 発表会の雰囲気はどうでしたか?

- Q 発表会の進行スピードはどうでしたか?

- Q アニメで、 メッセージは 伝わりましたか?

- Q 上記の質問について 評価の理由をご記入ください。
- 3つの作品を見終わって、リモートで、しかも多言語でコミュニケーションをとりながら、1つの作品を作り上げることの難しさを知りました。
- しかし1つの作品を作ることでお互いの理解につながる、いい異文化コミュニケーションもできたのだと思います。
- このアニメーションづくりを、みんなで楽しんでもらえたらいいなと思いました。学生のみなさんには本当によく頑張ったと言いたいです
- アニメ作品とメンバーの発表内容、リソースパーソンのコメント、それら全てが理解を助けてくれました。
- みんなのアイディアから協働でものにするのはすごいです。勉強になりました。
- Q アニメ以外のプレゼンテーションはどうでしたか?(複数回答可)
- 3名 よく準備されて、発表のやり方も良かった。
- 1名 準備されていたが、発表のやり方が良くなかった。
- 0名 準備不足だが、発表のやり方は良かった。
- 0名 準備不足で、発表のやり方も良くなかった。
- 5名 アニメを補足して伝えたいコトの理解に役立った。
- 0名 アニメの補足には役立たなかった。
- 3名 日本語学習者の日本語がわかりやすかった。
- 0名 日本語ネイティブの発言が聞きにくかった。
- 0名 日本語学習者の発言が聞きにくかった。
- Q 対話鑑賞(アニメ上映後にグループリーダーの質問に高校生が答えた)はどうでしたか?
- 5名 メッセージの理解に役立った。
- 0名 メッセージの理解には役立たなかった。
- 0名 どちらとも言えない。
- その他の回答:「対話鑑賞」ではないと思いますが、これが発表の一部になっていることは、振り返りと学びにつながるし、観客も裏話が聞けていいのでとてもいいと思います。
- Q 講師の講評はどうでしたか?
- 3名 とても良かった。
- 2名 良かった。
- 0名 悪かった。
- 0名 どちらとも言えない。
- その他の回答:講師の方も、何度も参加されるうちに、コメントの仕方がこなれてきている印象を受けました。
- Q アニメーテッドラーニングが、課題(「水」)の学びを深めるのに役立ったと評価できますか?
- 5名 評価できる。
- 0名 評価できない。
- 0名 どちらとも言えない。
- その他の回答:深く考えるきっかけになっていると思います。
- Q アニメーテッドラーニングが多文化交流に役立ったと評価できますか?
- 5名 評価できる。
- 0名 評価できない。
- 0名 どちらとも言えない。
- その他の回答:共通のゴールがあることで、交流につながりやすいと思います。
- Q 参加者へコメントや激励などがあれば、ご記入ください。
- みなさんはよく頑張りました。その経験はみなさんのお力になると思います。これからも色々挑戦しましょう。
- Q 自由コメント。
- お疲れさまでした!今回も見ごたえのある発表と作品でした。
- ワークショップ自体も、それぞれのグループの関わりと制作のドラマがたくさんあった、濃い時間だったと思います。このような企画をもう何年も続けていらして、本当に素晴らしいと思います。
- アニメ作品を英語、中国語を含む複数言語のコミュニティに広く発信するという意識をもって、日本語説明に依存しすぎないような工夫が必要かもしれません
- ※オンライン掲示板「Padlet」に投稿された、3つのグループへのコメントは「グループの成果」に掲載しています。
4.ワークショップの概要
目的
- 本事業は参加者に次の活動の場をオンラインで提供する:
- アニメで、アイデアを伝える。
- 文字偏重から解放され、”自分が得意な表現”で伝える/伝わることで、自信や達成感を得る → 参加前と参加後で、意識の変化を自覚する。
- 「水」環境や、「水」に起因する諸問題を探求する。
- 専門家の最新情報提供やフィードバックで視野を広げ、メッセージアニメを完成させる。
- 大学生リーダーと対話を重ねて、アイデアを深める。
- 実践的、クリエイティブに多文化交流する。
- 目で見える話し合い:絵やグラフなどの視覚言語、翻訳やコミュニケーションのツールを用い、あらゆる手段で、話し合いを見える化する。
- 目的意識を持つ高校生(「表現」オタク、「水」オタクなど)が協働し、参加者同士で研さんする。
目標
- 目的達成のため、事務局が取り組むこと:
- 参加者が主体的に視覚表現とテーマ「水」を探求する場を整える。
- 視覚言語表現とテーマ「水」の専門家を講師に招く。
- レクチャー(教える)より、気づきを促す:講師はグループ対話や参加者同士の情報交換を助け、フィードバックを通してメッセージ内容と表現伝達を錬成させる。
- 大学生リーダーがワーク日、ワークとワークの間の活動をサポートする。
- リーダーがグループに入り、高校生と一緒にワーク(協働)する。
- 武蔵野美術大学でお声掛けいただき、「旅するムサビプロジェクトxアニメーテッドラーニングらぼ」として、同大学・大学院生が多様な表現追及、対話を助ける。
- 「水」教育を受講する大学生がテーマ探求と話し合いを助ける役割を期待。→募集が遅れ応募者なし。
- これまでの修了者を大学生リーダーに招き、体験を継承する。→前々回参加者が参加した。
- オンラインでも達成感ある活動を目指す。
- ワーク日は、グループの合意形成、中間発表、最終発表、ふりかえり(対話鑑賞)を中心とする。
- AI翻訳、チームコミュニケーションなどのオンラインツールを積極利用を推奨する。
- 「文字情報を視覚言語へ置き換える」プロセスとワークシート等でグループワークを円滑にする。
達成目標① 提出物
- (1)~(3)を網羅するメッセージアニメを提出する。事務局は実施報告書でそれらを公開する。
- (1) アニメで、「伝えたいコト」(アイデア、メッセージ)を表現する。
- ✓グループ制作。
- ✓アニメの長さは2分以内を目安とする。
- ✓「動き」、「色、カタチ」で伝える。
- (2) アニメで用いる言語は日本語とする。
- ✓オノマトペ、漫符、ピクトグラムなど、日本の豊かな表現も用いる。
- ✓ほかの言語を取り入れる時は日本語の字幕などをつける
- (3) テーマは「水」(治水、利水、環境、そのほかの社会的課題、水といのち、水とアート、など)。
- ✓加者に身近な「水」、「水」を取り巻く状況を知る。
- ✓地球規模の「水」課題、「水」を起因とする諸課題があれば、可能な限り解決策を考え、提案する。
- 講師、大学生リーダーは「水」からいろいろなコトをイメージし、メッセージを膨らませられるようにサポートする。
達成目標② 提出物
- グループワークの活動履歴して次の制作物を提出する。事務局は実施報告書でそれらを公開する。
- ※中間制作物:
- ✓ワンページャー:イラストなどで、「水」に関する質問の回答をA4・1ページで説明する。
- ✓グループの話し合いの記録、アイデアノート
- ✓シーン計画、キャラクター等のデザイン画、イメージボードなど
- ✓ストーリーボード/絵コンテ
- ※最終発表のプレゼンテーションスライド
- ※チームコミュニケーションツールによるオンライン活動のログ
実施概要
日時 | 2024年9月~2024年12月 1日目 9月29日(日) 【オリエンテーション】【テーマ探求】 2日目 10月6日(日) 【いろいろな映像表現】【伝えたいコト】 3日目 10月20日(日) 【いろいろな映像表現】【アニメの設計】 4日目 11月10日(日) 【中間発表、改善】【制作の準備】 5日目 12月22日(日) 【最終発表、ふりかえり】 時間:日本 午後5時(17時)/1回 2時間~3時間 日本の高校にヒヤリングして実施日を決定した。 参加者の要望により活動時間は2時間を目安とした。 |
会場 | オンライン開催 |
主催 | アニメーテッドラーニングらぼ(ALLjp) |
協力 | アニメーテッドラーニングにわくわくしている日本語教師グループ(「AWN」) 旅するムサビプロジェクト(武蔵野美術大学) 橋本淳司(水ジャーナリスト・アクアスフィア水教育研究所) 八千代エンジニヤリング株式会社 |
助成 | 令和6年度子どもゆめ基金 子ども体験活動(独立行政法人国立青少年教育振興機構) |
対象 | ●日本在住の高校生または15歳~18歳のひと(国籍、ルーツを問わず)。 ●在外の日本語学習者(中学生から大学生くらいまで)。 ※ 日本語学習者の日本語力は日本語能力試験N3以上、日本語学習3年以上を目安とする。 ※ 英語圏の応募者が日本語能力基準に満たない場合、日本語の初級会話ができ、 日本語での対話、交流に積極的に取り組む意欲があれば参加を認める。 |
募集 | 40名。応募多数の場合は書類とインタビューでの選考とした。 ▷グループ参加可、1グループ5名程度。 ▷個人参加は混成グループとなる。 ▷原則5日間参加。 募集は主にネットでおこなった。 ▷告知サイト http://alljp.org/ws4youth2024 7月上旬公開(日本語、英語) ▷申込フォーム 日本の高校生(日本語ネイティブ) 日本語学習者、英訳付き Gooleフォームを利用できない海外応募者用にExcelフォームを準備した。 |
参加の条件 | ●参加無料。 ●学習者が各自準備するもの・こと: ▷スマホ/タブレット/カメラ付きパソコンのいずれか1台以上(可能なら2台) ▷インターネット接続 ▷アニメ制作に必要な道具、材料、アプリ ▷教材のダウンロードとプリントアウト ▷ZoomとSlack無料版のインストール |
参加者
- 13名(応募14名、内1名開始前に辞退)
- 日本 高校生4名(埼玉)
- 中国 高校生7名 (武漢)
- フィリピン 高校生2名(マニラ)
- ワーク日の出欠人数
- 1日目 出席 12名、欠席 1名(日本 1名)
- 2日目 出席 10名、欠席 3名(日本 1名、フィリピン 2名)
- 3日目 出席 11名、欠席 2名(日本 1名、フィリピン 1名)
- 4日目 出席 12名、欠席 1名(フィリピン 1名)
- 5日目 出席 11名、欠席 2名(フィリピン 2名)

グループ編成
- グループ1 6名 中国+大学生リーダー(日本)
- メンバー:いっちゃん、キョキョ、あかあや、たい
- 大学生リーダー:めい、さら
- グループ2 5名 フィリピン+中国+大学生リーダー(日本)
- メンバー:もくもく、Haruka、もり、グレース
- 大学生リーダー:ゆうか
- グループ3 6名 日本+中国+大学生リーダー(日本)
- メンバー:くりこ、なつき、ふー、はな、すず
- 大学生リーダー:かな
運営体制
- 講師、ファシリテーター、事務局スタッフ
アニメーション制作 物語づくりの専門家 | 荒井 知恵(のんき) 文化学園大学造形学部 准教授、手描きアニメーター、イラストレーター アニメーテッドラーニング共同研究者 アニメ制作指導、ワークのファシリテーター、中間・最終講評 |
映像教育 映像専門家 | 佐藤 博昭(さとー) 日本大学芸術学部映画学科ほか、非常勤講師 映像制作指導、ワークのファシリテーター、中間・最終講評 |
マンガ研究者 制作/表現論の専門家 | ユー スギョン(スー) 京都精華大学マンガ学部 特任講師 オノマトペ指導、英語サポート、ワークのファシリテーター、中間・最終講評 |
「水」と「石」にまつわる専門家 | 長谷川 怜思(はせ) 八千代エンジニヤリング株式会社 水循環と水に関する指導、ワークのファシリテーター、中間・最終講評 |
「水」にまつわる専門家 水から考える日本と世界 | 橋本 淳司(じゅん) 水ジャーナリスト・アクアスフィア水教育研究所 世界の水・衛生問題等の指導、ワークのファシリテーター、中間・最終講評 |
プログラムアドバイザー | 長江 春子(はるちゃん) 公益財団法人国際文化フォーラム(多言語・多文化交流:高校生のパフォーマンス合宿担当) プログラム計画(多文化交流など)、中国語サポート |
総合ファシリテーター | 浪越 徳子(なみ) アニメーテッドラーニングらぼ 理事 企画、事務局運営 |
プロデューサー | 伊藤 裕美(ひとさん) アニメーテッドラーニングらぼ 理事 企画、事務局運営 |
- 大学生リーダー
- 大学生リーダーはグループに入り、話し合いや制作のサポートをおこない、円滑な運営と目標達成に大いに貢献した
- 表現の大学生リーダー
- 武蔵野美術大学 三澤一実教授、髙谷智子専任講師の協力を得て、「旅するムサビプロジェクト(旅ムサ)」として同大学の学生に本ワークショップのグループリーダー参加を募っていただいた。
- テーマ「水」探究の大学生リーダー
- 武蔵野大学で橋本淳司さん(アクアスフィア・水教育研究所)の「水」教育を受講する大学生に呼び掛けていただいたが、応募者はいなかった。
- 修了生の大学生リーダー
- これまでの修了者を大学生リーダーに招き、前々回修了生1名が参加して、日本・中国・フィリピンの3か国グループワークを活性するように力を尽くした。
- 大学生リーダー 4名(全員日本語ネイティブ)
- さら(武蔵野美術大学)
- グループ1担当
- めい(武蔵野美術大学)
- グループ1担当
- ゆうか(慶応義塾大学)
- グループ2担当
- かな(武蔵野美術大学)
- グループ3担当
ワークショップの言語
- 通訳専任のスタッフは採用せず、次の対策を採る。また講師と事務局が必要に応じ、可能な限り多言語対応した。
- ワークショップの言語-日本語、いろいろな言語:
- 日本語の積極的な使用を奨励した。しかし能力的に叶わない場合、あらゆる手段での対話、交流を講師とグループリーダーは促した。
- 英語は「国際語」として世界中で一定程度用いられているため、日本語と共にコミュニケーション手段の一つとした。
- 高校生の母語や話しやすい言語でも、アイデアを伝え合う、通じ合うために用いてもよいとした。
- → その言語を解さない者が理解できるように翻訳したり、視覚的・芸術的言語を含めた多様な表現も併用してワークショップに集う者誰一人取り残さない配慮を促した。
- 多言語サポート:
- AI翻訳アプリ、チームコミュニケーションツール等のオンラインデジタルツールを推奨した。
- → Google翻訳(文字、音声)をZoom画面共有で表示しながら、同時翻訳をおこなった。
- 大学生リーダーが、視覚的・芸術的言語を含めた多様なコミュニケーションを参加者と共に創意工夫した。
- → 大学生リーダーに留学生はいなかった。
- やさしい日本語:日本語ネイティブ参加者とスタッフは日本語で丁寧にコミュニケーションするよう心掛けた。
- やさしい日本語:
はっきり、さいごまで、みじかくいう ゆっくりと話す 繰り返しとオウム返し | ●Zoomの字幕(日本語)を常に表示する(各人デスクトップでの設定必要)。 ●Zoomチャット、Slackに、発言者の翻訳をポスト。 |
まず、結論 それから、理由や説明 | ●結論=一番伝えたいコト、大事なコトを最初に言う。 |
伝えたいコト(だいじなコト)は書く 絵/写真/動画で示す | ●講師はスライドを事前に準備あるいは事後にでも、Slackにアップする。 ●発言者は、キーワードをZoomチャットにできるだけ書き出す。 |
わからなければ、聞く(質問する)! | ●Zoomのリアクションボタン利用、わからないことがあればその場で聞くように促す。 |
辞書、翻訳ツールも使おう! | ●基本言語は日本語→学習者はZoom字幕/チャットの文章をAIアプリで翻訳。 ●全員、「大事なコト」は口頭だけでなく、文字、視覚的な表現で伝える。 |
- AI翻訳(Google翻訳)+Zoom画面共有による、同時文字/音声翻訳
5.文字情報からメッセージアニメーションへの置き換えプロセス
ワークショップの全体計画
- 凡例 D1は1日目を指します。
事前ワーク (個人) | Slackで、全体に自己紹介 「ワンページャー」の作成 2つの質問に関する答えなどを1ページにまとめる: 質問1 わたしが飲んでいる「水」 質問2 気になった「水」のニュース |
1日目(D1) | オリエンテーション:進め方、達成目標、やさしい日本語 ワンページャー発表 講評=探究アドバイス/ヒント出し ミニアニメ(宿題)の発表、講師のコメント グループワーク: なかまを知る、気になる「水」を話し合う ●自己紹介、ワンページャーの再発表 ●「水」の使い方、「水」のことを考える |
課外ワーク | 各自が考えておくこと 課題「水」について、なにを伝えたいか? 課題「水」の問題はあるか?を考える 教材ビデオ「Think Water」を見る |
2日目(D2) | アイスブレイク 日本の高校生に聞いてみよう! 「水」の多面性を学ぶ: ①全体 教材ビデオ「Think Water」を見る ②グループの話し合い:ビデオを見て考えたこと、学んだこと ③全体 レクチャー:安全な水を安定して入手すること/インフラ、災害対策 レクチャー:「1分間の映像」で伝えられるコト、事例紹介 グループワーク:「水」のメッセージを考える |
課外ワーク | アイデアノートを完成させる メッセージアニメのプロットを決める |
3日目(D3) | アイスブレイク 中国の高校生に聞いてみよう! レクチャー①:いろいろなアニメ:表現と材料 レクチャー②:オノマトペで伝える レクチャー③:アニメの設計-ストーリーボード、役割分担(担当)、スケジュール管理 グループワーク: アニメを設計する アイデアノートからプロット、キャラクター、設定、担当者とスケジュール案を決める |
課外ワーク | ストーリーボードを作成する 中間発表の進め方と発表者を決める、スライドなどを準備する |
4日目(D4) 中間発表 | アイスブレイク フィリピンの高校生に聞いてみよう! 中間発表:メッセージアニメの計画発表と講師講評 グループワーク:計画の修正・改善、制作の準備 |
課外ワーク | メッセージアニメの撮影、編集、完成 発表会の段取り:発表するひと、プレゼンの内容とスライド等の作成者 |
5日目(D5) ファイナルプレゼンテーション | <リハーサル> <グループの最終発表> メッセージアニメの上映、伝えたいコトのプレゼンテーション ふりかえり(対話鑑賞):大学生リーダーが質問、メンバーが応答 講師の講評 Padletに参観者、講師、大学生リーダーが感想などを投稿 全体評価:Don’t be judgment, be curious!. 決めつけたり、判断したりする前に、好奇心を持とう! <発表会終了後> 全体のふりかえり グループのふりかえり |
文字情報からメッセージアニメーションへの置き換えプロセス ステップ1~ステップ6
- ステップ1 ワンページャー(アイデアを視覚言語を用いて1ページにまとめる)
- ステップ2 テーマ探求-「水」に関わることの学び
- ステップ3 表現の学び
- ステップ4 メッセージアニメの設計①:伝えたいコトを決める、アイデアノート
- ステップ5 メッセージアニメの設計②:プロットを決める、シーンの計画、ストーリーボード(絵コンテ)
- ステップ6 メッセージアニメの撮影、ポストプロダクション(編集、仕上げ)
- 発表とふりかえり
ステップ1 事前ワーク ワンページャー(アイデアを1ページにまとめる)
- 事前の調べ学習(宿題)として、各自「水」に関する2つの質問の答えを1ページ(1枚)にまとめた。
- 質問1 わたしが飲んでいる「水」
- 質問2 気になった「水」のニュース(新聞、ネット、書籍、伝聞など)
- ワーク1日目に、各自がワンページャーを発表した。
- ワンぺージャーは自己紹介を兼ね、身近な「水」、「水」自分ゴトとして見直すツールとして導入した。
- ワークショップ終了後アンケートで、ワンページャーは「課題、「水」の理解を助けた、関心を喚起した」と評価された。
- ➨「ワンページャーの映像」(ワンページャーの発展としてグループ作成)はワーク日減少のため実施を見送った。
ステップ2 テーマ探求 「水」についての話題ー「水」について考えよう
- 2日目(10/6) はせさんのレクチャー
- 「水」についての話題ー「水」について考えよう レクチャーノート
- >>http://alljp.org/ws4youth2024_lecturenote
- 2日目(10/6) ビデオ教材「Think Water」を見て考えたこと、学んだこと
- はせさんのレクチャーノート、グループ話し合いの記録
- >>http://alljp.org/ws4youth2024_thinkwater
ステップ3 表現の学び レクチャー
- 2日目(10/6) さとーさんのレクチャー
- 1分間で伝える、伝わる映像
- >>http://alljp.org/ws4youth2024_lecturenote
- 3日目(10/20) のんきさんのレクチャー
- みんなでつくるアニメの 内容をかんがえよう!
- >>http://alljp.org/ws4youth2024_lecturenote
- 3日目(10/20) スーさんのレクチャー
- オノマトペと漫符(まんぷ)
- >>http://alljp.org/ws4youth2024_lecturenote
- 3日目(10/20) のんきさんのレクチャー
- いろいろなアニメーションの 表現(ひょうげん)と素材(そざい)
- >>http://alljp.org/ws4youth2024_lecturenote
ステップ4、ステップ5 メッセージアニメの設計 ワークフローとワークシート
- アニメーテッドラーニングは。「アニメで、アイデアを伝える」ことの基となる「アイデア」、アイデアを生む学び、探究がアニメ制作の前工程にある。本ワークショップでは上記のステップ2とステップ3がそれに当たる。
- 基礎の学びを経て、ワークはステップ4「メッセージアニメの設計:伝えたいコトを決める」、ステップ5「メッセージアニメの設計:アイデアノート、プロットを決める、シーン計画、ストーリーボード(絵コンテ)」、ステップ6「メッセージアニメの撮影、ポストプロダクション(編集、仕上げ)」へ移る。
- その中でもステップ4「メッセージアニメの設計:伝えたいコトを決める」ブレストは、文字情報を視覚言語へ置き換えの橋渡しとして重要である。
- また、メッセージアニメの制作では表現方法を考える上でテーマ「水」の探究は続く。

- <<ワークフローとワークシートの説明>>
- 2日目終了後、参加者専用サイトにメッセージアニメ制作までワークフローとワークシートの説明をアップした。
- 昨年度ワークショップのグループ活動の参照を促した。
ステップ4 メッセージアニメの設計①:伝えたいコトを決める、アイデアノート
- 2日目(10/16) 「アイデアノート」で水の関心事キーワード出し 共通点、相違点を整理した
- グループワーク
- キーワード出し ― ワンページャー、「水」のレクチャー、自分でべたこと、話し合いで出たワード出し
- 共通のワード
- ひとりが選んだワード
- そのほか(話し合いででたワード、など
- 3つの質問と答え・・・メンバーがテーマにしたいワード(s)について
- ワード(s))「 」、どこに興味、関心をもった?
- ワード(s))「 」、どんな例があるか?
- ワード(s))「 」、よいところは? or わるいところは?
- 伝えたいコト(メッセージ)はなに?
- メッセージアニメをだれに見せたい?だれに見てもらいたい?
- 物語(ストーリー)の<5W1H>を決めよう(ただし、ストーリーに必要なことが決まれば、5W1Hのすべてを決めなくても良いとした)
- 物語のプロット(あらすじ) <はじまり→質問・探求→おわり>を考えよう
- 話し合いのワークシート「アイデアノート」
ステップ5 メッセージアニメの設計②:プロットを決める、シーンの計画、ストーリーボード(絵コンテ)
- 3日目(10/20)、4日目(11/10) アイデアノートで整理したことをアニメに置き換えるための設計
- グループワーク
- プロット(あらすじ)をシーンに分ける。
- 時間配分を考える:メッセージの重要度。
- 時間配分を考える:技能と制作時間内にできること。
- キャラクター、背景(バックグラウンド)を決める。
- デザインを決める。
- 素材を決める。
- 技法、撮影法を決める。映像のフォーマットを決める。
- 制作に必要なものを決める。
- 材料、アプリなどを調達する。
- セリフ、ナレーション、テロップなどを考える。
- セリフ等の台本をつくる。
- 声の分担を決める。
- 録音する、テキスト表示だけにするかを決める。
- ポストプロダクションを設計する。
- サウンドを選ぶ。
- 編集:分業シーンのつなぎ合わせ、タイトルとエンドクレジット。
- 他者と自分の知的所有権等の保護への注意喚起。
- フリーの素材(イラストやサウンド)でも、利用規定に「改変してはいけない」とあれば従う。改変すなら、制作者(著作者)の許可を取得する。使用料を払わねばならないこともある。
- フリー素材以外から得た著作物をアニメに入れてYouTube等や発表会で発表するには、制作者(著作者)の許可を取得する。使用料を払わねばならないこともある。
- ワークショップでつくったオリジナル素材は考案者の著作物となり、考案者が許可すれば、アニメに入れて公表できる。
- 役割・分担:撮影とポストプロダクション(編集、仕上げ)はリモートワーク分業。
- 企画、監督・演出、ストーリーボード、脚本、デザイン・制作、撮影、編集、サウンド・録音、など。
- 得意なこと、やってみたい役割を分担してアニメを完成させる。
- スケジュール管理:時間内に終わるようにスケジュールを決め、必要があれば再調整する。
- アニメの設計には、アニメーテッドラーニングのワークシート「カット表シート」や「シーン計画シート」を用いる。
- これらのワークシートは「ストーリーボード(絵コンテ)」の簡易版で、アニメの撮影と仕上げに必要な情報を、学習者のアニメ制作経験レベルに合わせて使い分ける。
- 「カット表シート」あるいは「シーン計画シート」
- ストーリーボードシート
- アニメ制作の経験レベルの高い学習者なら、「ストーリーボード(絵コンテ)」を用いる。
- 丸いストーリーボード
- 講師・さとーさんが考案したワークシートを改変したもの。
- 円の1周を「1分」「2分」などと決め、作業の時間配分を視覚化して、アニメを設計にも利用できる。
ステップ6 メッセージアニメの撮影、ポストプロダクション(編集、仕上げ)
- グループワーク
- 4日目(11/10)、中間発表をおこない、アニメ設計の途中段階で講師のアドバイスやテーマをより深めるためのヒントなどを受けた。
- 中間発表後の話し合いで、アニメ設計の改善やスケジュールの見直しをおこなった。
- 11月11日~5日目(12/22)のファイナルプレゼンテーションまでの間、グループ内で分業してメッセージアニメを完成させた。
- Slackでは相談や制作経過の確認などが行き交い、リモートワークが活性化した。
- しかし、学校行事や定期試験などがあり、大学生リーダーがワークは促すものも11月は活動は低調で、12月中旬から活発なやり取りと個人ワークが進展した。
- <<高校生の主体性>>
- 全体ワークとしてアニメ制作と仕上げの技術的なレクチャーはおこなわず、高校生が自ら制作方法をインターネットなどで見つけたり、詳しいメンバーが助言するなどして、主体的にワークをおこなった。
- また、グループ内の担当者が使いやすいアニメ撮影アプリと編集アプリを選んで制作を完遂した。
- 大学生リーダーには美術大学生もおり、どの程度の助言をするかと悩むこともあったが、必要な場合は一緒に作業するなど、完成に貢献した。
- 5日目まで全体ワークがなかったため、独自にZoomミーティングをおこなうグループもあった。
6.ワーク5日間の進行、内容
2024年9月29日 1日目の進行、内容
時間 | 内容 | |
17:00 | 開始 | |
オリエン <全体> | ●全体の予定 ●ワークショップの大ゴール ●グランドルール ●やさしい日本語 ●Zoomの機能、SOS(リアクション「挙手」) ●1日目の予定 | |
17:20 | 自己紹介 ワンページャー発表(前半) | 自己紹介+ワンページャー ●ニックネーム ●住んでいるところ、学校/仕事 ●各自が紹介したいこと(1,2つ) ●ワンページャーのポイント ●「水」講師のひとこと:はせ、じゅん |
18:00 | 休憩 | |
18:10 | 自己紹介 ワンページャー発表(後半) | |
18:55 | ミニアニメ | ミニアニメを見る(宿題としたミニアニメを提出した参加者のみ発表) ●アニメ再生中にコメント:のんき |
19:15 | グループ分けの発表 | |
19:15 | グループワーク | 自己紹介とワンページャー再発表 話し合い:「水」の使い方、「水」のことを考える ●講師、深掘りヒント ※次回までの宿題:「水」について、なにを伝えたいか?、 問題があるか?を考える。 |
19:50 | まとめ | ●2日目の予定、準備するもの ●学習者の所感を聞く(グーチョキパー、3問) 内容はわかったか? 進み方は? D2も参加するか? ●Slack交流のススメ:チーム交流、講師へ質問、事務局からの連絡 ●今後のワーク進め方、ワークシートなどの説明をSlackにアップする |
19:55 | 終了、解散 |

2024年10月6日 2日目の進行、内容
時間 | 内容 | |
17:00 | 開始 | |
オリエン <全体> | 録画了解 ●講師、大学生リーダーの紹介(前回欠席者のため) ●ゴールとルール ●2日目の予定 | |
17:05 | アイスブレイク <全体> | 日本の高校生に聞いてみよう! 中国とフィリピンのメンバーが日本のメンバーに質問 |
17:20 | 「水」を考える <全体> | 教材ビデオ「Think Water」を見る |
17:30 | 「水」を考える <グループ> | グループの話し合い 「Think Water」が伝えたいコト ●講師グループに入り、メンバーとリーダーと共に、 「Think Water」のメッセージを読み解く。 ●講師がMC、ヒント出し。リーダーも質問に答えたり、考えを述べる。 |
17:50 | 「水」を考える <全体> | ビデオ「Think Water」を発展させる ●場所が違うと、社会的立場が違うと、異なって見える「水」。 ●ワンページャーに示された興味、関心。 |
休憩 | ||
18:12 | レクチャー <全体> | 「1分間の映像」で伝えられるコト 参考映像を見て、「1分間の映像」でも伝えられることを知る |
18:34 | グループワーク | 「水」のメッセージを考える グループで伝えたいコトを話し合う ●大テーマを決める(理由、根拠を示す、調べる) ●ワンページャーの関心から始める ※3日目までに、ワークシート「アイデアノート」記入。 |
19:12 | まとめ | ●3日目の予定、準備するもの ●学習者の所感を聞く(グーチョキパー、3問) 内容はわかったか? 進み方は? D2も参加するか? ●欠席者へSlackメッセージ送ってほしい |
19:18 | 終了、解散 |

2024年10月20日 3日目の進行、内容
時間 | 内容 | |
17:00 | 開始 | |
オリエン <全体> | 録画了解 ●ゴールとルール ●3日目の予定 | |
17:05 | アイスブレイク <全体> | 中国の高校生に聞いてみよう! 日本とフィリピンのメンバーが中国のメンバーに質問 |
17:15 | グループワーク | アイスブレイク「佐藤です。好きなおにぎりの具は梅です」 遊び方を説明する。 カード以外の質問OK。 Slack自己紹介に出たことの質問(好きなアニメ、とか) |
17:35 | グループワーク | 前回までの整理 アニメで伝えたいコト、アイデアノートに書き込む |
17:50 | 休憩 | |
18:00 | レクチャー① <全体> | いろいろなアニメ:表現と材料(講師:のんき) |
18:15 | レクチャー② <全体> | オノマトペで伝える、オノマトペも使おう!(講師:スー) |
18:30 | レクチャー③ <全体> | アニメの設計(講師:のんき) ●アニメ撮影前に決めること:ストーリーボードで決めること、など ●役割分担(担当) ●スケジュールの管理 |
18:40 | まとめ | ●4日目の予定、準備するもの ●アンケートに回答する(Googleフォーム) |
18:45 | グループワーク | アニメの設計 ●担当者を決める。得意なひと、やりたいひと優先で。 ●ラフなスケジュールを決める。 ●アイデアノートからストーリーボードへ。 ●プロットを決める。 ●脚本を書く。 ●キャラクターや設定を決める。 ●技法や材料を決める。全員が同じ技法でなくてOK。 |
19:30 | 終了、解散 |

2024年11月10日 4日目の進行、内容
- 中間発表、改善
時間 | 内容 | |
17:00 | 開始 | |
オリエン <全体> | 録画了解 ●ゴールとルール ●4日目の予定 | |
17:05 | アイスブレイク | フィリピンの高校生に聞いてみよう! 日本と中国のメンバーがフィリピンのメンバーに質問 |
17:21 | グループワーク | 中間発表の打ち合わせ |
17:35 | 中間発表 <全体> | 各グループ10分間 ●発表 ●講師質問とメンバー、リーダーの答えやアイデア ※ブレイクアウトセッション開始。 |
18:15 | グループワーク (途中で休憩) | 講師アドバイス ●水関連 講師のアドバイス グループ1 はせ グループ2 じゅん グループ3 さと ●表現 のんき、スーが巡回してアドバイス 話し合い:アニメの設計を発展させる 12/22発表会までの工程 ●アニメの設計を完成させる ●担当とスケジュール ●プロット、脚本 ●キャラクターや設定 ●技法や材料 ●ワークシート(ストーリーボード)の記入 ●アニメを撮影する、音入れする ●編集、仕上げ 以下、時間があれば話し合うとしたが、いずれのグループも話し合えなかった。 ●伝えたいコト、メッセージアニメを広める方法を考える ●発表の担当者を決める ●発表のスライドなどを作成する |
19:15 | まとめ | ●ファイナルプレゼンテーションまでに準備するもの |
19:22 | グループワーク | アニメの設計を完成させる ※順次解散とし、グループ2は20時まで延長した。 |
20:00 | 終了、解散 |

2024年12月22日 5日目の進行、内容
- ファイナルプレゼンテーション、ふりかえり
- 参観者 11名(日本語指導者・教育者、海外日本語教育支援者、高校・大学教員(参加者の関係者)、団体職員)
時間 | 内容 | |
17:00 | 開始 | |
オリエン <全体> | 録画了解 今日の予定 ●D5の予定 ●Padletの使い方:メンバー、講師、リーダー、参観者の感想など ●アンケート全員回答 ●言語サポート:中国語、英語はチャットに | |
17:10 | リハーサル (グループワーク) | グループで発表の最終確認 準備できたグループからリハーサルをおこなう 順番:G1 → G3 → G2 グループ発表の段取り確認 ●発表者の登壇順 ●アニメ再生/共有(担当者:事務局orグループ、キュー出し) ●スライド等の共有(担当者) |
待機 | 参観者がZoomに入る | |
18:00 | ファイナルプレゼンテーション開始 | 主催者挨拶と注意点 ●ワークショップの概要 ●Padlet利用依頼:感想などの投稿、ワークショップの概要資料掲載 ●アンケート(参観者)回答 ●「録画中」の了解、名前表示、ビデオオンお願い |
18:10 | 最終発表 | グループの発表 順番:G3 → G2 → G1 ●グループ紹介:グループの名前、メンバーと分担、メッセージアニメのタイトル ●伝えたいコト/メインテーマなど ●メッセージアニメの上映 ●リーダーと対話 リーダーがメンバーに深掘り質問、メンバーが答える 講師アドバイス:各グループ発表の直後 ※参観者、参加者、GL、講師の発言はPadletに投稿。 |
19:04 | 全体評価 | 本ワークショップでの多文化・クリエイティブ学習評価: Don’t be judgment, be curious!. 決めつけたり、判断したりする前に、好奇心を持とう! (講師:スー) |
19:10 | まとめ | 終了の主催者挨拶 |
19:13 | ファイナルプレゼンテーション終了 | 参観者 退出 |
19:20 | 最終発表会終了 | |
休憩 | ||
19:18 | ふりかえり <全体> | 「表現」に関する講評: グループ1:スー、さとー グループ2:のんき、さとー グループ3:スー |
19:37 | ふりかえり <グループ> | 「水」に関する講評 グループ2:はせ グループ2:じゅん グループ3:さとー メッセージは伝わったか? ●参観者の感想などの読み合わせ(Padletの投稿) 意見交換 |
20:05 | 全体 | 全員ひとこと感想 |
20:15 | 全体 まとめ | ●参加アンケート 全員回答 ●Slackの利用期限 |
20:20 | 終了、解散 |

7.講師、大学生リーダー、事務局スタッフのアンケート回答
- ワークショップ終了後のアンケート、回答者:10名。
- Q ワークショップは全般的にどうか?
- 6名 とても楽しかった。
- 4名 楽しかった。
- 0名 楽しくなかった。
- 0名 普通。
- その他の回答:とても楽しかった。, 開催時間が夕食時なので、毎回お腹が空きました。
- Q 最終発表の雰囲気はどうでしたか?

- Q 最終発表の進行などはどうでしたか?(複数回答可)
- 9名 プレゼンの時間(長さ)は良かった。
- 1名 プレゼンの時間が短かった。
- 0名 プレゼンの時間が長かった。
- 7名 プレゼンのやり方(アニメ上映+補足説明+対話鑑賞)は良かった。
- 0名 プレゼンのやり方が良くなかった。
- 7名 講師講評の時間は適切だった。
- 0名 講師講評の時間が短かった。
- 0名 講師講評の時間が長かった。
- 5名 講師講評の内容は役に立った。
- 0名 講師講評の内容は役になたなかった。
- 0名 講師講評の内容が役立ったか判断できない。
- 3名 参観者に感想などを求めた方が良かった。Patletと併用した方が良い。
- 5名 参観者の感想などはPadlet投稿で良かった。
- 0名 進行役が拙かった。
- その他の回答:
- 高校生メンバーたちの感想もPatletで見たかった。
- リーダーへは講師講評の時間を含めないプレゼン時間を指定したほうがシンプルかと思った。
- Padletの活用はいいと思うが、進行中の参照は難しい。
- Q 発表会終了後の「ふりかえり」はどうでしたか?
- 6名 時間と方法ともに適切だった。
- 3名 時間が長かった。方法は適切だった。
- 0名 時間は適切だが、方法が良くなかった。
- 0名 時間が短かった。方法は適切だった。
- 0名 時間と方法ともに不十分だった。
- その他の回答:
- 方法は適切だと思う。残り時間に合わせた時間で良いのではないかと思った。
- 発表会が多少長くなったことは仕方がないと思う。
- Q ワークショップに参加して、ご自身に気づきや変化がありましたか?

- Q 上の質問について:「あった」回答は、どのようなことかご記入ください。「なかった」「よくわからい」回答は、コメントがあればご記入ください。
- 専門的な知識を持たない子たちへの興味情勢に向けた伝え方の工夫など。
- 自分の了見の狭さに気付かされ、反省しました…。
- 各グループの制作のプロセス、表現方法に面白さがありました。
- ・中国とフィリピンの水文化における龍のイメージの違いが興味深い。
- ・絵が苦手と言っていた中国のメンバーは最後まで粘ったのがよかったです。
- ・じゅんさんがおっしゃったように、三人の水の専門家が三様の話をしたら、参加者たちの思考がもっと活性化できたかもしれないと思いました。
- 翻訳ツールの使用について、改めて考えてみる機会になりました。
- 役に立つ場面と、そうではない場面があると思いました。
- 学んだことや考えさせられること、反省点などが毎回ありました。
- 学んだこととしては、アニメーションの作成方法やスラックへのわかりやすい投稿の仕方、文化の違い、水環境です。考えさせられたこととしては、多文化コミュニケーションに必要なことや話し方、考えやすい方向に導く方法などです。
- 反省点としてはたくさんありすぎてここに書いたら大変なほどなのですが、コミュニケーションの取り方や言語、スケジュール進行、事前準備や臨機応変な対応などです。
- もっとこのようにすればよかった、という点を次回に活かしてもっと良いグループ&アニメーション作成をしたいと思います。そのためにも、次回までにスキルアップしていきたいと思います。
- 高校生とのコミュニケーション自体が新鮮でした。
- 高校生って素直で言ったことは何でもするすると聞いてくれるけれど、大人の発言を鵜呑みにした状態になりやすいとも感じました。
- 高校生メンバー自身が何を考え、どう思っているのか炙り出す(?)ことが新鮮で、面白くもありました。
- 前年度も参加しましたが、参加する子どもたちにより全然色が変わること。
- 水に関する問題を考えてみたが、国の文化や環境、海や川の汚染問題だけではないことなどまだまだ様々な視点から考えきれていなかった。
- 違う国で暮らす人と話して、感性の違いにも気付かされた。
- 回を重ね、参加の学生たちが持ち帰れる、身につけられる学びや経験の価値や効果、また、私事ですが自分の役割など、再考する機会になりました。
- Q 講師、リーダーとして工夫されたこと、苦労されたことなどがあればご記入ください。
- 色々な水文環境・文化の違いのあるメンバーに、自分事として考えてもらう難しさを感じた。
- 毎度、アニメーション担当としていかにグループワークに役立てるよう参加するかは悩ましいところだ。
- もっとリーダーをサポートできる役割ができるように機転を効かせるべきだったのかも。
- ネットが重くて、チャットにもSlackにもPCから入力できないのに焦った。
- スマホでSlackに翻訳を入力できてよかったのですが、参加者には見やすかったかどうか・・・
- 高校生メンバーからの返事がない期間が長く続いたところがちょっと苦しかったが、単に高校生のコミュニケーションがまだ成熟していないことと、私のサポートが力不足だったのが要因なのかなと感じる。
- メンバーと打ち解ける方法を他のグループリーダーの録画で学び、こう言えば良かったのか!と目から鱗だった。
- 最終日のリハーサルではみんなと楽しくおしゃべりできて、雰囲気も良かったので一安心した。
- また、作ることに慣れているグループだったのでアニメーション制作自体は高校生メンバーに任せたが、タイトル決めや発表資料でより作ったアニメーションが魅力的に見えるようサポートを工夫した。
- 言葉や資料で足りない説明をつけることで見る人が違和感を持たないようにした。さらにタイトルとアニメーションの内容があっているかどうか、高校生メンバー自身がどう思うか考えるヒントを渡しつつ決めた。
- 最後に、私の担当のグループはオフラインで作業できるメンバーが多かったこともあり、内輪での相談になりやすい印象があった。
- そのためオンラインだけのメンバーは状況がわからなかったり、内輪での共通認識で進められているところや説明がないところに不自由さや疑問を感じた。
- オンラインでしか会えない仲間にどう言葉やビジュアルで説明するのか、果たしてその説明は伝わっているのか、そういったサポートをするのも必要と知り、とてもいい経験になった。
- 工夫した点としては、スラックでわかりやすい表示になるようにCANVASの利用やスタンプの表し方。
- 苦労した点は、スケジュールがきつくてうまく進められなかったりあおるような形になったこと、グループワークの中で聞き取れない部分や伝わらない部分の汲み取り方、話の進め方。簡単な日本語を使ったり、絵や翻訳などをもっと活用すればよかったなと思う。
- 話し合いを進行するのが難しかった。
- その中でリーダーが2人いるグループだったので補い合える部分があって良かった
- <<高校生メンバーについて>>
- Q 参加者の総数、チーム編成について。
- 7名 適切。
- 0名 多すぎる。
- 0名 少なすぎる。
- その他の回答:
- 今回は異例だと思いますが、日本人メンバーは分散したほうが良いと感じた。
- 交流にも重点を置くのであれば、日本の生徒の偏りは無くしたほうがいいと思う。ただし、今回のように、学校のひと教室からの参加であると、チームを分けるのは難しそうだ。
- たくさん欠席することが前提のメンバーの参加は再考していただきたい。
- Q 参加者の日本語力、コミュニケーション力について(複数回答可)。
- 6名 日本語力の低い参加者もいたが、ワークショップは成立した。
- 2名 日本語力が低く、グループワークの話し合いや制作に支障があった。
- 2名 日本の高校生のコミュニケーション力(あるいは非日本語話者との交流体験)と交流意欲ともにが高かった。
- 2名 日本の高校生の交流意欲は高かったが、非日本語話者との交流体験が少ないと感じた。
- 0名 日本の高校生のコミュニケーション力が劣り、交流意欲も低かった。
- その他の回答:
- 日本人メンバー自身もコミュニケーションを蔑ろにせず今一度丁寧に向き合う必要があると感じた。
- W.S開催時だけの印象では、コミュニケーションの流れはリーダーに頼っていた気がする。対面ではないので、言語能力の問題というよりもチーム内の空気の作り方は課題だと思う。
- Q 日本語学習者の日本語レベルにつて。
- 2名 参加条件の日本語レベルを上げるか、参加者選考を厳しくすべきだ。
- 4名 現行のままでよい。日本語以外の能力も考慮するとよい。
- その他の回答:
- ワークショップ内容や時間が現行のままであれば日本語レベルはあげたほうが良い気がする。逆に現行のままであれば内容を少しライトにするのが良いと思う。
- 日本語レベルが高くないことで、アニメ内のセリフが何をいっているかわかりにくいところが気になった。せっかく日本語学習をしているのだから、メンバーが考えたセリフを日本人メンバーがわかりやすい日本語に修正するサポートがあってもいいように感じた。
- ある程度さがあるのは仕方ないと思う。アプリの活用やサポートでカバーできるのであれば問題ない。
- フィリピンの参加者について日本語レベルが途中不参加の原因のひとつであれば日本語レベルの基準を再考せざるを得ないかも知れないが、方針としては彼らのような参加者も意欲があれば受け入れたい。
- Q 日本語学習者を対象にする場合の言語対応について。
- 7名 現行ままでよい。参加者同士、講師やリーダーが言語サポートする。
- 2名 通訳者(専任者)がいるのが望ましい。
- 0名 自動翻訳などのツールを導入すべき、検討すべき。
- その他の回答:
- リーダーの負担がかなり多いので、改善できるような仕組みやツールがあると良い。
- フィリピンの参加者は中退してしまったのは、本当は言語のハードルが高すぎたのかも。
- 通訳専任者や特別なツールが必須とは思わないが講師やリーダーの言語サポートも限界があるようにも思い、悩ましい。翻訳アプリの訳文をそのまま読み上げるとその場は良いが後が続かないことも考慮の余地があるとは思いつつ、良い方法は思いついていない。
- <<ワークショップの内容と教材について>>
- Q 開催の日数、1日当たりの時間について。
- 6名 日数が足りない。
- 3名 日数と1日当たりの時間ともに適切。
- その他の回答:増やすとしても提出期日の設定などを見直して、そこからブラッシュアップできるかどうかという問題だと思う。
- Q 課題「水」について。
- 7名 多くの参加者が関心を持っていた。
- 1名 参加者の関心は低かったが、徐々に関心が高まった。
- 0名 参加者の関心が低く、関心が広がらなかった。
- その他の回答:関心度や理解度についてはわからないところもある。主催者が提示したテーマに自分の関心を近づけていたのかもしれない。
- Q ワンページャーについて(全ワークを終えた評価)。
- 9名 課題「水」の理解を助けた。関心を喚起した。
- 0名 課題「水」の理解や関心喚起に役立たなかった。
- その他の回答:ワンページャー1枚を2人共同で作るのは避けたほうがいいと感じた。一人一人の興味関心を知るためにも。
- Q ワークシートついて(複数回答可)。
- 8名 「アイデアノート」(キーワードからプロットをつくる工程)は適切。
- 1名 「アイデアノート」(キーワードからプロットをつくる工程)は改善が必要だ。
- 5名 「4画面物語」、「カット表」、「ストリーボード」は適切。
- 1名 「4画面物語」、「カット表」、「ストリーボード」は改善が必要だ。
- その他の回答:参加者にとって作りやすかったか、分かりやすかったか、ぜひ知りたい。
- Q ストーリーや構成の作成(技能)について。
- 2名 基礎技術を教えた方が良い。
- 4名 今回の運用でよい。
- その他の回答:
- アニメとしてみた時のクオリティよりも、見た時の違和感をなくす程度で良いのではないかと思う。また、複雑なことをしようとしている時にいかに情報や工程を取捨選択するかはアドバイスしたほうがいいように感じた。
- 基礎技術をレクチャーする回を作るよりは、それぞれの企画についての基礎技術の向上に対応したほうがいいと思う。
- 技術を教えるというか、ヒントや例があったほうが良いか(作例があると引っ張られるかも知れないが)。
- 方法の問題ではないが、少し似ているタイプのストーリーが多く見られるので、視点を広げるアクティビティがあってもいい。
- Q アニメ制作と編集の技術について(複数回答可)。
- 1名 コマ撮りや編集の基礎技術をもっと教えた方が良い。
- 3名 制作の技量を高めてから、ワークショップをした方が良い(制作技術の講習が別途必要)。
- 3名 学習者が自習したり、困った時に調べられる、手引き書やウェブサイトがあると良い。
- 4名 グループリーダーが映像制作の支援できると良い。
- 1名 今回の運用で問題ない。
- その他の回答:
- リーダーの負担がかなり多いので、改善できるような仕組みやツールがあると良い(パッと解決策が思いつきませんが・・・)。
- 私が担当したグループは作ることに慣れていたため、完全に制作進行として関わることにしたが、慣れていないメンバーでも制作・編集に関わっても良い。学生リーダーはAdobeなど専門的なソフトを使えると思うが、アプリなどを使って高校生メンバー自身に体験してもらいたいと個人的にはう。間に合わない、できない時はもちろん手助けするが、高校生メンバーに制作編集してもらうことで、作ることの実感を持ってもらいやすくなる。
- 基礎技術をレクチャーする回を作るよりは、それぞれの企画についての基礎技術の向上に対応したほうがいい。
- 講師がもっと中間提出物をチェックや講評、助言を書いて示すといいかも。
- Q Slackについて(複数回答可)。
- 9名 グループワークに役立った。
- 0名 グループワークには役立たなかった。
- 4名 アニメ制作前、グループ内交流が少なかった。
- 5名 事務局との連絡に役立った。
- 0名 事務局との連絡には役立たなかった。
- 0名 投稿(すべての投稿者から)が多く、煩雑だった。
- 4名 高校生メンバーの投稿が少なかった。
- 0名 参加者間のダイレクトメッセージ禁止は適切だった。
- 0名 参加者間のダイレクトメッセージを許した方が良い。
- 0名 参加者と講師・リーダーとのダイレクトメッセージ禁止は適切だった。
- 3名 参加者と講師・リーダーとのダイレクトメッセージを許した方が良い。
- その他の回答:正直、全てに目を通す時間がとれなかった。
- <<ワークショップの内容と教材について>>
- Q グループリーダー(大学生リーダー)について(複数回答可)。
- 5名 ムサビ生が参加してくれて良かった。
- 7名 リーダーは大学生がよい。
- 2名 高校生メンバーの中からリーダーを選ぶ。
- 1名 講師がリーダーを兼ねる。
- 3名 修了生をリーダーに迎えるはよい。
- 2名 ファシリテーターの教育を受けたファシリテーターが加わるとよい。
- その他の回答:私のグループでは、大学生リーダーがどんな立ち位置・役割なのか、メンバーがわかっておらず、関わり方がわからないのかなと感じた。ワークショップの最初にグループリーダーがどんな役割なのか説明があるほうがいい。
- Q 内容の決定などについて。
- 9名 適切。
- 0名 主催者が決めすぎる。もっと相談してほしい。
- 0名 主催者の判断が不適切なこと多かった。
- その他の回答:毎回参加できる講師がいらっしゃれば、もっとグループ活動に関わっていただいたほうがよい。
- Q 全体、個別問わず、意見や提案など、自由記入。
- 自主性の高いリーダーに心から感謝です。
- 「メッセージアニメを作ろう」という謳い文句だとどうしても「川の水をきれいにしよう」になってしまうのは仕方ないかと思った。
- 切り口の可能性を広げるのであれば呼び水的なレクチャーがもう少し必要かも?
- メッセージをビジュアル化する段階での指導が今回はちょっと足りなかったかと反省します。
- リーダーの皆さんが、なんとか着地させてくれたという印象です。皆さんの努力がとても大きいと思う。
- 苦労してコミュニケーションをとりながらアニメを完成させたリーダー、学生の皆さん、適切なアドバイスで支えてくださった講師の皆様、感想・激励・評価をいただいた発表会出席者の皆様に感謝と敬意を表します。
- 一方、発表会のために土壇場で無理やり完成させた感もあり、途中経過報告のタイミング等を適切に設けると良かったかとも思う。とはいえ、皆さん学業や優先事項があるなかでの参加で、負担を増やすのは本位でなく、難しさを感じる。それを思えば時間の無い中でのリーダーのリードや皆さんの努力は本当に素晴らしいものだったと思う。
- 総じて異文化コミュニケーションの経験もアニメの制作・完成も貴重で素晴らしいことと実感しつつ、アニメ―テッドラーニングの本質(と私が考える)「伝えたいことをもつこと」「言葉で伝えるだけでない手段をもつこと」「その手段を駆使する工夫をすること」「仲間とともに考え、発信すること」に立ち返ってワークショップの在り方を考えてみたい、とも思いました。
- もう少し早めにスケジュールを提示してくださるとうれしい。また、夏休みや春休みなどの長期休みだと参加しやすいのかなと思う。
- 開催する時間についてもアンケートをとってみてはどうかなと思った。長期休みであると、夜だけではなく午前やお昼にもスケジュール調整をしやすいのではないか・・・。
- また、アニメーションの作成の流れを資料にしていただくと、アニメーション作成初心者にも見通しが立ちやすく進みやすいのではないかと思う。
- 日々のサポートとしては、アドバイスを事務局がスラックやZOOMで与えてくれたのはとても感謝している。
- 今回のワークショップでは、反省点に加えて「楽しかった」「参加してよかった」という思いも強く持った。今回できなかったことや反省点を次回に活かしてパワーアップしたいという気持ちがあるので、次回のワークショップも参加した。
- グループリーダー同士の交流があっても良かったなと思う。
- (グループリーダー専用のスラックグループとか)そしたら他グループの助けて!にも答えやすいですし、アドバイスを求めたり意見交換もできたらいいなと思う。
- 本ワークショップは、アニメーテッドラーニングの日本における普及促進を目的とし、一般社団法人アニメーテッドラーニングらぼが企画運営しました。
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