実施概要
日時 | 2020年12月27日(日)、2021年1月6日(水) 13:30~16時 2021年1月7日(木) 16時~17時 |
場所 | 朝霞市弁財市民センター、リモート参加可能 |
主催 | 一般社団法人アニメーテッドラーニングらぼ |
協力 | 文化学園大学 文化・住環境学研究所 埼玉県朝霞市みどり公園課 |
助成 | 令和2年度子どもゆめ基金(独立行政法人 国立青少年教育振興機構 国立青少年教育振興機構) 子どもの体験活動助成活動「アニメで考える、伝える、気候変動とわたしたちの未来」 助成活動の目的:子どもの地域との係わりが減る一方、外国人が増えて異文化交流が増えいる。言語だけに頼らず、視覚言語であるアニメをツールとし、その制作と発表を通じて、自分と異なるモノや人の目線で、地域の自然や文化あるいは身近な課題を見つめ、子どもが自身の考え、気持ちや気づいたことを伝え、仲間と話し合いながら見つけた解決案等を発表するスキルを高める。 到達目標は「ひとりでアニメをつくり、ネット配信できること」また「生活圏にあるモノを通して地域を見直し、その気持ちなどをアニメで表現すること」。 |
活動概要 | ●参加者がアニメ制作を学びながら、自分の気持ちやアイデア、自分が発見したり考えたコト・モノを言葉だけでなく、視覚言語でも表現し発表することを学ぶ。 ●指導には主催者の「アニメーテッドラーニング 指導者向けガイダンス(インターネット版)」の練習ワークを用いる。 ●新型コロナ感染症予防のため、ワークショップは対面参加に加え、希望者にはリモート参加も可とした。また、アニメ制作は個人でおこなう、地域の語り部などのゲストは招かない、全員参加の屋外観察はおこなわないこととした。 |
対象と 募集 | ●対象:埼玉県朝霞市と周辺市の在住者および通学者。小学5年生以上、中学生と高校生も参加可。 ●募集人数:10名以上、最多数は20名。事前登録制、参加登録は先着順。 ●参加費:300円(ボランティア保険加入費。全日リモート参加は無料) ●告知:朝霞市立第5小学校、第7小学校、第10小学校の5、6年児童と第3中学校の生徒全員、児童館等にチラシ約3000枚を配布し、公園近隣市掲示板にポスターを掲示した。 ●告知サイト:http://alljp.org/workshop2020asaka ●新型コロナウイルス感染症対策:感染拡大や社会状況により中止、内容変更、募集人数の変更等をする場合があることを通知した上で参加者を募集した。 |
参加 | 1名(小学6年生、リモート参加) |
講師 | ファシリテーター:伊藤裕美(アニメーテッドラーニングらぼ)、浪越徳子(同左) アニメーション制作ファシリテーター:細川梨奈、佐竹美紀 |
1.アニメーテッドラーニングらぼの到達目標
学びとまちづくり | ●参加者にみじかな地域へ目を向けさせる:参加者が通う学校や通学路、あそび場・公園、居住地の近くで見つけた”モノ”を選ばせて、そのモノにまつわる物語をアニメにしてインターネットで発表する。 |
物語化、アニメにする | ●参加者(子ども)だけでアニメをつくり、発表できるように練習する。 ●参加者が選んだ”モノ”を主人公とする物語をつくり、短いアニメを制作する。 |
アニメ(伝えたいコト)の発表とふりかえり | ●ネット配信:アニメをYouTubeに投稿して発表する(主催者ウェブサイトで公開)。 ●ふりかえり:当初計画では参加者アンケートをとり主催者ウェブサイトで公開し、参加者同士のアニメへの感想や意見は主催者が本人に伝えるとした。実際は参加1名であったため最終日に参加者とファシリテーターとでふりかえりをおこなった。 |
指導者向けガイダンスの検証 | ●「アニメーテッドラーニング 指導者向けガイダンス」の練習ワーク0、1、2の実践性を検証する。 |
2.主催者、アニメーテッドラーニングらぼのふりかえり-目的達成の自己評価
全体評価
- アニメの動きによる感情表現を学ぶ練習をした上で、参加者が選ぶテーマでアニメを制作した。
- 参加者が「JR武蔵野線から引退後、インドネシアで活躍している鉄道車両に感謝を伝える」というテーマを決め、参加者が準備した部材を使い、表現を工夫しながらアニメを完成させた。伝えたいコトを、社会的視点を持ってアニメに置き換えて誰かに伝える楽しさを体験させられ、視覚表現による意思伝達への意欲を引き出した。
- 指導者向けガイダンスの練習ワークを検証した。新型コロナウィルス感染拡大で参加者はリモート参加1名ではあったが、ガイダンス開発に帰する結果を得た。
- 弊法人初のリモート開催で懸念はあったものの、運営に大きな混乱はなく、すべての予定をこなした。今回は参加者のネットやデジタル機器経験や技量に助けられた部分が多い、例えばZOOMやYouTube、タブレットやPCの利用に慣れておりリモート参加のハードルが低かった。現在の小学6年生が概ねこのよう知識経験と技量を持つか定かではないが、リモート授業やIT教育を推進する文科省方針により今後は児童生徒の技量は高まると予想される。
- リモート実施の課題、弊法人が改善すべき点:
- 多様な学習能力、IT技能、コミュニケーション力、知的好奇心を持つ参加者の状態・状況にリモートでも対応できる経験値の蓄積、ワークショップの実施と検証、そしてファシリテーター養成などの態勢を充実する。
- リモート会議アプリ機能の活用法やリモートに適した指導法、参加者各自が準備する材料や道具などの研究を進める。
- 少人数の指導者でもリモートでグループ指導できるよう研究を進める:グループで学びを深めること、話し合いで物語やアニメの計画を進めること。この分野の専門家との協力関係も築きたい。
- 同一画面を複数人がリモートで作業できるアプリ等の探求も必要と考える。
募集人数を大幅に下回った参加
- 新型コロナ感染症感染拡大が収束せず、当初予定した対面活動だけでなくオンラインによるリモート参加も可能とした。複数の問い合わせはあったものの、保護者の負担等もあり参加者が増えなかった。
- 小中学校の始業と1月の開催日が重なり、希望しても参加できない者もいたため、今後は教育委員会とも相談しながら開催日を決定したい。
リモート参加者に要請した準備: スマホ、タブレット、パソコン(カメラ付き)のいずれか1台 インターネット接続(重量課金ではなく、定額課金制) 工作の道具や材料
本ワークショップで得た知見
- アニメ制作はリモート指導できる:
- デジタルネイティブにはデバイスやアプリの操作に障害がない。
- 現時点では、1対1、1対少人数に適している。
- リモート参加の課題:
- リモートに適したチーム作業ツールや指導の準備が必要である。
- 自宅参加:
- 保護者等の理解と経済力の違いによる、新しい格差が懸念される。
- 定量性ネットワーク、アニメ制作用の機材(タブレットやスマホ)の確保が負担となる。
- 数時間・数日単位で集中できるスペースや環境の確保が難しい。
- 参加者にアニメ制作や表現力の基礎的な練習も必要: アニメーション指導ファシリテーターから、アニメ制作の基礎練習(短い時間で、参加しやすい形態)をおこなってから、アニメーテッドラーニング方式のワークショップをおこなうと良いという意見があった。
- リモートでは、アナログな指導がやり難い:
- 物語の開発などで付箋を使うKJ法を用いようとしたが、参加者がKJ法に慣れていなかった。Zoomの「ホワイトボード」など、話し合いでもデジタルツールを活用すべき。
- スクリーン越しのもどかしさ:
- 参加者がフレームアウトして行動を確認できない時がある。
- 画用紙や粘土などの物質の扱い方の指導がやり難く、指導者が参加者と異なる材料や道具を使とより難しい。
3.当日の進行
リモート活動の環境
3日間の進行
- 1日目の進行関連リンク
- おにぎり顔カードについて>>https://www.act8.tokyo/
4.参加者が制作したアニメーション
- タイトル:ありがとう 205系
- 伝えたいコト:JR武蔵野線の列車205系が昨秋引退。ジャカルタで活躍していること。
- ふりかえりでの参加者の発言:
- 「伝えようとしたことがちゃんと伝わった」と思う。
- ●後継車両の231系が先輩の205系に「もうすぐ引退するんだ、今までありがとね」と伝えた。
- ●そのあとに「205系は引退してもジャカルタで走り続けています」と、現在の様子も伝えることができた。
- ●エンドクレジットで青い背景に灰色背景の「end」文字を下から上に上げながら入れて「終わった」という感じが出た。
- 出典を明記した。
- つづきを作りたくなってきた。次はいろいろなものを使ってまた違う表現ができるかも。
- 今回は使わなかったが音も使って、風が「ひゅーひゅー」と吹いているとかもできそう。
- 完成したらYouTubeで限定公開する。
5.当日の記録
1日目 12月27日(日) 13:30~16時
- 【ウォームアップ】
- スタッフ紹介(伊藤、浪越、細川、佐竹)
- 学習者 自己紹介
- 【練習ワーク0】 進行:伊藤
- 「この動きはどんな気持ち?」
- [参加者が選んだおにぎり顔と、気持ち]
- AL練習アニメーション1-1
- 顔はNo.38。 迷っている感じがして、はてなの顔を選んだ。
- AL練習アニメーション1‐1
- 顔はNo.12。 暇そうな感じ。ごろごろ蛇行している感じ。
- AL練習アニメーション1‐2(赤い星の動き)
- 顔はNo.22。疲れ果てた感じ。マラソンしている最後の方という感じ。ふらふらしている。形より動きが気になる。
- AL練習アニメーション1‐2(緑の星の動き)
- 顔はNo.7。いろいろな方向に動いている。急いでいる感じ。楽しそうでもあるが慌てている。とげとげ。
- AL練習アニメーション1‐3(青丸+ピンクの障害物)
- 最初はにこにこ。顔はNo.37、何かが来て、何かなと不思議に思い No.38に変わり、最後にNo.2。怖い、という感じ。ピンクのものが加わって、それにボールが反応した。
- AL練習アニメーション1‐3(青丸+緑三角の障害物)
- 普通に歩いていたら何かがきて、驚いて逃げ回った。さっきのアニメは避けていたが、次のは逃げ回っている感じ。
- 伊藤:アニメはキャラクターがある。いろいろな動物とか。顔や手足がある。今見たのは単純な形。顔も声も無いが、動きで何か伝えたいというのは感じる?
- 参加者: 性格が表れている感じがする。
- 伊藤:顔が無くても動きは大事だというのを頭の中になんとなくでも入れておいてほしい。見ている人に気持ちが伝わるということを。
- 【映像あそび】 進行:細川
- 細川が設営確認、アプリの説明。
- 参加者は開始前にタブレットなどを完璧に設営していた。アプリStop Motion Studioの使い方の理解も早い。
- 画用紙2枚をテープでとめて撮影用ステージとする。
- 最初はスタッフ側の画面を共有して説明したが、実際に手を動かすようになると、参加者側のアプリ画面を共有しながら説明する方が分かりやすいので、参加者タブレットを共有に切り替えた。
- 参加者がおにぎり顔を少しずつ動かして撮影する。
- 細川がセッティング、撮影した画像の削除の仕方、速い動き・遅い動きなどを説明。
- 参加者は、「おぉぉ」など、その都度反応が良く、よくわかっている様子がリモート画面から伝わる。
- 細川: 30枚目標で、おにぎり顔を動かして撮ってみよう。どういうのを撮りたいか?
- 参加者: 歩いている子にぶつかって、ぶつかられた子が泣く設定にしたい。
- 細川: ぶつかって泣いたらその後どうなる?
- 表情の変化をつけて撮影する。
- ぶつかって泣いた後、最後は二人で一緒に帰るというアニメが完成。
- 細川: アニメーションは1枚の絵だけだと一瞬。もう少し表情を見せたいときは枚数を多めで撮る。
- コピペでも良いが、少しずつ動かして撮ると、びっくりして揺れている感じなども出る。
- 【練習ワーク1】 進行:伊藤
- 「歩いていたら星が落ちてきた」という設定でアニメーションをつくる
- 伊藤: アニメーションには物語が大事。
- Aがあって、何かが起きてBに変わる物語をつくろう。
- おにぎり顔Aもおにぎり顔Bも、主人公は参加者本人です。
- いまの気持ちのおにぎり顔 → 星が落ちてきたら、気持ちはどう変わる?
- 参加者がおにぎり顔「No.37 にこにこ顔」を選び、頬をクレヨンで赤く塗る。
- どのように星が降ってきてどう気持ちが変わるか考えながら、5分間の撮影。
- 星が降ってきて、星を持って帰るというアニメが完成。再生。
- 伊藤: どういう気持ちの変化? 気持ちを表す声を付けてみよう。
- 参加者: 最初は「なんだこれ?」と思って、「あー星だ」となり、「やった!星を持って帰ろう!」。
【練習ワーク2】 進行: 伊藤
参加者がつくりたいモノをアニメーションにする準備
- 伊藤: 計画を立てて、アニメーションで「伝えたいコト」を伝えよう。アニメにしたいものは何?
- 参加者: 電車205系の写真を用意した。JR武蔵野線をは引退して、今はジャカルタで走っている。
- 伊藤: 何を伝えたいか考えて、アニメをつくろう。
- おにぎり顔と同じように画用紙2枚を背景にする。大きくしたいときはズーム機能も使える。
- ”ひっつきむし”も電車の写真を貼るときに使える。
- 伊藤: 付箋を使って物語を考えよう。
- いつ、どこで、何が…等、思いついたことを書いて欲しい。
- 例えば、電車205系が「どこにいるのか」「どういう季節か」「ひとりなのか」などを付箋に書く。
- わたしたちが観客。「観客に何を伝えたいか?」を考えて。
- 参加者: 乗客は悲しむ人もいれば、どうでも良い人もいて、電車は海外で活躍する、引退した電車が外国で頑張っているのを知ってほしい。
- 参加者: 最初に、「僕は武蔵野線205系」と自己紹介。
- 場所はJR北朝霞駅。2020年6月頃の話。完全に引退したのが2020年10月。
- 新型車両231系も出てくる。背景も。
- 「引退します」の発表はテレビのニュースみたいなもので出す。
- 205系が「ジャカルタに行くんだ」と言う。
- ジャカルタに運ばれていく。
- 伊藤; インドネシアの人はどう思ったと思う?
- 参加者: 日本の車両が来て嬉しい。
- 伊藤: ネットで調べてみても良いかも。
- 参加者: YouTubeでたまに見ている。
- 伊藤: 画像を借りたいときは?
- 参加者: 誰から借りた、と書く。自分が撮ったように言うのはダメ。
- 伊藤: 先ずは、いま出た自己紹介からの流れやアイデアを付箋に書いておいてください。
- 参加者: 最初に「205系の物語です」、みたいなのを書きたい。
- 伊藤: 次回1/6にタイトルもつくろう。
- 1/6までに、205系のことなどいろいろ調べてみても良いかもね。
- 参加者: できる限りやってみる。
- 伊藤: あとから思いついたことも付箋に書いておいてね。
- 自分で準備できるものがもしあれば無理の無い範囲で準備してください。
- 参加者: 楽しかった。
2日目 1月6日(水) 13:45~17時
- 【ウォームアップ・撮影の準備】
- 【練習ワーク2】 進行:伊藤
- <プリプロダクション:物語つくり>
- 伊藤:どのようなアニメにしたいか。「いつ」「どこで」「何が」を確認しよう。
- 参加者:
- 「いつ」 2018年7月の引退を発表した頃。その後の2020年10月引退。
- 「どこで」 JR北朝霞駅
- 「何が」 主人公は205系
- 「前回からの変化」205系引退を伝えるTVニュースを考えたが、ニュースは出さない。
- 伊藤: 何を伝えたいの?
- 参加者:「日本の電車が海外でも頑張っていること」を伝えたい。
- 伊藤: 付箋を並べて物語をつくろう。思いついたことは忘れないようにどんどん付箋に書いておこう。
- 参加者: アイディアを思いついた!鉄道の写真におにぎり顔を付けたい。
- 伊藤: 何を伝えたいか。どういう顔にする? おにぎり顔でも、自分で書いても良いよ。
- 参加者: 205系がジャカルタに行って嬉しいのか、悲しいのかわからない。
- 伊藤: 自分が205系だったら、どう思うかな?
- 参加者: 日本で壊れて廃車になるより、海外で使ってもらったほうが良いと思う。205系の気持ちとしては、嬉しいのかな。
- 伊藤: そういう気持ちも考えながら作って行こう。
- 参加者: 海外に行って心配な気持ちと、嬉しい気持ちと、どっちなのか今悩んでいる。
- 伊藤: 最後どうなるかは、作りながら決めて行こうか。少しずつ撮っていこう。
- 伊藤: 写真は自分で撮った写真?
- 参加者: ウィキペディアから。
- 伊藤: どこから借りたか書かないとね。2つ方法がある。それぞれ書くか、エンドクレジットに入れるか。
- 参加者(まとめ)-物語の骨子
- 「いつ」 2018年7月の引退を発表した頃。その後の2020年10月引退。
- 「どこで」 JR北朝霞駅
- 「何が」 主人公は205系車両
- 「伝えたいコト」 日本の電車が(インドネシアで)がんばっていると伝えたい。
- 「物語の流れ」 タイトル → 205系の自己紹介(「ボクは205系」) → 205系が引退すると話す。
- 「後輩の登場」 205系の後継車両「231系」をサブキャラクターとして登場させる。
- 「自分の立ち位置」 自分は205系が引退すると発表するのを聞く、鉄道ファンのひとり。
- 【練習ワーク2】 進行:細川
- <プリプロダクション:キャラクターと背景つくり>
- 細川: はじめから終わりまであらすじを説明してください。
- 参加者: 205系が自己紹介をして、引退することを説明する。231系と会話をする。引退した後、205系はジャカルタでちゃんと走る。
- 細川: それぞれの絵やパーツを確認しよう。セリフも考えよう。字幕でもいいし、声を入れても良いね。それぞれのセリフを書いてみよう。
- 参加者: 最後は字幕を入れたい。「205系は武蔵野線を引退したけれど、ジャカルタで走り続けています。」と書く。ジャカルタでの写真と一緒に出したい。
- 細川: ジャカルタのシーンの背景を考えよう。
- 画用紙2枚だけでも空と地面になるよ。
- セリフを書く台紙は、205系と231系で色を変えよう。
- 細川: 全体のタイトルも考えよう。
- 参加者: タイトルは「ありがとう 205系」にする。
- Stop Motion Studioでコマ撮りを始める。
- 細川: 電車を揺らして撮ると喋っている感じが出るよ。
- 細川: 北朝霞のシーン完成!
- ジャカルタのシーンは、ジャカルタの駅をどうやって登場させようか。画用紙の色を変えても良いね。
- 細川:エンドロールもつくろう。
- 伊藤: インターネットで気を付けることが2つ。人の権利を守ることと自分のプライバシーや権利を守ること。
- エンドクレジットにウィキペディアの出典などを書くのは人の権利を守るため。
- 自分のプライバシーや権利を守るために余計な情報(顔写真、名前などの個人情報)を載せないことも大事。
- 学習者がネットで見つけてアニメで使った写真データの出典もエンドクレジットに書かないと、と書き出す。
- Wikiepediaより
- 205系電車の写真
- 231系電車の写真
- JR北朝霞駅の写真
- JOBODETABEK COMMUNTERS NEWより
- ジャカルタの205系の写真
- 細川: データを書き出して、完成。
- 伊藤: YouTubeにアップして、明日みんなでデータを見ましょう。
3日目 1月7日(木) 16時~17時
- 【ウォームアップ】
- 【上映とふりかえり】 進行:伊藤
- 伊藤: 上映会とふりかえりを始めます。
- 完成したアニメーション「ありがとう 205系」をみましょう。
- YouTubeで公開した動画をZoom共有で見る: https://www.youtube.com/watch?v=iNij6pA4Ihk
- 伊藤: 今回伝えたいことは、「205系が引退したけど外国で頑張っている」ということだが、観客にはこういうところを見て欲しいとか、ちゃんと伝わったかな?感想は?
- 参加者: 伝えようとしたコトが、ちゃんと伝わったと思う。
- (後継電車)231系が205系に、「もうすぐ引退するんだー、今までありがとね」と、ちゃんと言っているから。
- そのあとに、「205系は引退してもジャカルタで走り続けています」と、現在の様子も伝えることができたから。
- 伊藤: 231系という後輩を出して、それに感謝を言わせたのが良かった?
- 参加者: 入れ替えるために新しいのが入ってきたので、「ありがとね」と感謝の気持ちを言った。
- 伊藤: ジャカルタで走っている絵(写真)を入れたのは?
- 参加者: ジャカルタの写真を入れたことで、引退しても頑張っているのが伝わったと思う。
- 伊藤: メッセージと写真を一緒に伝えたから見ている人にもわかるようになったのかな?
- 参加者: 言葉だけでは伝わらないことが、写真でよく伝わったと思う。
- 伊藤: エンドクレジットも良かったと思う。
- 参加者: 青い背景のエンドクレジットの上に、(灰色の背景の)「end」の文字を下から上げていったのが良かった。
- 「終わった」という感じが出た。
- 伊藤: 「end」と言う言葉だけよりも、背景の色を変えたことで雰囲気が違うという感じがした。
- 佐竹: 電車に顔をつけることで、みんなに感謝の気持ちとかが伝わりやすくなったと思う。(※おにぎり顔の顔パーツを切り取って加えるというアイデアを学習者が出して、電車の写真に目と口を張り付けた)
- 「ありがとう」と言う言葉も入ってきやすくなった。
- ジャカルタの写真を入れてシーンを変えることで、想像がしやすくなった。
- 「end」のところも良くできていた。
- 浪越: テーマが良かった。
- 絵と言葉を組み合わせて、それを動かすことで気持ちが伝わりやすくなった。
- 自分でちゃんと意図して、考えてつくっていたのがとても良かった。
- 電車が新旧交代していくところに感動した。続編もつくってほしい。
- 細川: どのシーンもちゃんと動かそうと意識していて、丁寧に作っていたのが良かった。
- 電車に顔の表情を付けたのが親しみやすくて、「おつかれさま」という気持ちがよく伝わった。
- 伊藤: 気持ちを表現することを意識して、アニメーションに気持ちを込めると、見ている人が共鳴できる。
- つくる人の気持ちと、見ている人も同じような気持ちになる。
- 今回は使わなかったけれど音や音楽も気持ちを表すのに良い。
- 参加者: 感動してもらえてよかった。またこのイベントをやってほしい。中学生も参加できるの?
- 伊藤: 中学生にもっと参加してほしい。
- アニメを作るのが目的のWSではなく、アニメで何かを伝える、その「何か」が大事。
- 中学に行くと、もう少し自分で調べようとか、みんなで話し合おうとかの時間が増える。
- それを伝えるのに作文もあるけれど、アニメもあるよね。
- 参加者: いろいろな伝え方がある。そのひとつとしてアニメがあると思った。
- 伊藤: 205系がスクラップにならずにインドネシアで日本の電車が有効活用されているのは参加者に教わって、初めて知った。
- JABODETABEK COMMUTERS NEWSのサイト(http://krl.ldblog.jp/)も知った。
- 参加者: JABODETABEK COMMUTERS NEWSは、写真を見ていたときに画像検索でヒットしたサイト。日本人が作っているジャカルタの鉄道専門のチャンネル。
- 伊藤: 「東洋経済」という経済専門誌のネット版に、ジャカルタでその電車に乗ったという人の記事もあった。
- ひとつの電車が国際交流にもなったということを学んだ。
- 今回自分でいろいろ調べて内容を作ったのも良かった。
- 浪越: 子どもたちにインターネットというツールがあるのがうらやましい。
- 参加者はとてもよく活用していると思う。
- 逆に情報が溢れていて良いものも悪いものもあるが、たくさん見て、見る目を養ってほしい。
- 参加者: 普段からYouTubeを見ていて、気になる記事をずっと見ていくというようなことをしている。
- 伊藤: タイトルに「205系」を入れたから、205系を好きな人がYouTubeにアップする参加者さんのアニメを見てくれるかもね。
- プロのアニメーターもアニメーションを作るときにものすごくリサーチしている。
- 参加者: 調べて、調べたことを何かにしていくこと。
- 伊藤: もう少しこういう表現したらよかった、というところはあった?
- 参加者: 電車がしゃべるときに揺らすだけでなく、口を動かせるようにしたいと思った。
- 細川: 今回は時間が限られていたが、しゃべっているみたいに動かしたいときは、口の形を作るときに、「あいうえお」の違う形を作って、セリフに合わせて置き換えると良いかも。
- 伊藤: 部品を作るときにある程度計画を立ててつくると良い。
参加者: ひっつき虫を初めて使ったけど便利だった。
伊藤: 関節と手の部品をつけるときなどに使ったり?
細川: アニメーションは固定せず動かせるものとして、オブジェクトを作るのが前提なので便利に使える。
伊藤: 205系を二両編成にするときに使えるかもね。画用紙やキャラクターを仮止めしたり。
参加者: 仮止めに便利だった。手足をつけて、手を動かしたり、指でピースする、みたいなこともできるね。
- 伊藤: 今回、写真のサイズを合わせるために、アプリのズーム機能も使った。
- 細川: 変化を持たせたり、まわりに写したくないものがあるときなどにも使える。
- ちょっとずつ大きくして1枚撮って、また1枚、などとやっていくとアニメーションで寄っていったりもできる。
- 参加者: 機能を使って演出の仕方を変えるなど、やってみたい。
- 伊藤: 「演出」が大事。
- ほかの撮り方のアドバイスは?
- 細川: 例えばスマホを水平でなく、壁に向けて立て、紙コップとか家にあるものを動かして撮るなど、カメラを向ける方向を意識して変えるといろいろなものが作れると思う。
- 伊藤: 昨年のWSで、カメラを立てて、紙コップをコマ撮りした例>>
- 佐竹: 表現として「効果」という方法もある。画用紙に、〇に線をつけるだけで表現できるし。
- 煙とか。雲だったら綿を使うとか。ビーズ使ったり、いろいろ作ると楽しい。
- 伊藤: 家にあるものでいろいろできる。
- 参加者: 次はいろいろなものを使ってまた違う表現ができるかも。
- 参加者: 今回は使わなかったが音も使って、風が「ひゅーひゅー」と吹いているとかもできそう。
- 細川: フリーの音源がネットにいろいろある。フリー、音源、で調べるとたくさん出てくる。
- 伊藤: ウィンドウズにくっついているフリーソフトでもいろいろできる。音も入れられる。
- 参加者: つづきをつくりたくなってきた。できたらメールでおくる。YouTubeで限定公開する。
- 細川: つづき、楽しみにしてます。
- 伊藤・全員: おつかれさまでした!
- 本ワークショップは、アニメーテッドラーニングの日本における普及促進を目的とし、一般社団法人アニメーテッドラーニングらぼと文化学園大学 文化・住環境学研究所との共同研究の下に実施されました。
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